breaking bad no-doze

成功から見放され、うだつの上がらない人生を送っていた真面目な高校教師ウォルター・ホワイト。余命いくばもないこと知った彼は、一攫千金を狙って高純度ドラッグの精製に乗り出すことに! 麻薬にギャング、マフィアに銃撃戦と、今まで彼と無縁だった世界が描かれる『ブレイキング・バッド』では、死とバイオレンスが満載だ。

そんななか、ウォルターが監禁して殺さざるを得なかったドラッグディーラー、クレイジー・エイトについて記事にした際、「一番最悪な死に方をしたキャラTOP10」を紹介した。そして、トップ10の第1位に堂々とランクインしたのが、キレ方が超ハンパないギャングのトゥコにボコボコに撲殺されてしまうノー・ドーズだ。

そこで今回は、ノー・ドーズを演じたセサール・ガルシアの素顔に迫ってみることにした。

・5歳で殺しを目撃し、タフな環境で育ったセサール

米ロサンゼルス東部に位置し、メキシコ移民が多く住む、決して治安が良いとは言えない地区出身のセサール。母子家庭で育ったため自分を守ってくれる人がいなかった彼は、幼少からケンカの仕方を覚えなければいけない、タフな環境を生き抜くこととなる。

ギャングやドラッグがはびこる地域に住んでいた彼は、5歳という年齢で殺しを目撃しているのだ。

・ギャングの一員になってドン底生活を送る

生まれた時から父親がいなかったセサールは、近くにお手本となる成人男性がいなかったため、地元のギャングメンバーを慕うように。次第に荒れた生活を送るようになり、思春期を迎える前に逮捕されるほどの問題児になった彼は、その後ギャングの一員となった。

そして、アルコールと麻薬に溺れて矯正施設を出入りし、高校にも通わずドン底生活を送っていたのである。

・ひょんなことからドラマ出演し、俳優を目指すことに!

だが成人したセサールは、19歳という若さでこの世を去った兄やギャング仲間のように、ストリートでのたれ死ぬか刑務所で一生を終える人生に疑問を持ち始めていた。

ちょうど生活を一新したいと思っていた頃、ひょんなことから刑事ドラマ『ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ~』に出演することに。今まで俳優になりたいと思ったことなどなかった彼だが、俳優業に挑戦してみることにしたのだ。

こうして、大ヒット映画『ワイルド・スピード MAX』や人気スパイ・コメディドラマ『CHUCK/チャック』といった作品に出演するようになった彼は、順調に俳優としてのキャリアを積んでいる。

・非行少年に教えを説く慈善活動に専念

ここまでセサールの経歴を紹介してきたが、『ブレイキング・バッド』で亀に生首を載せられてしまったトルトゥーガ役を演じた、ダニー・トレホの人生とかなり酷使している。

筆者は、彼らのように這い上がって成功をつかんだ人間が大好きなのだが、やはり苦労した人間というのは強い。セサールも一歩間違えば、地元ギャングの抗争に巻き込まれて、すでに死んでいた可能性だってある。そこで彼は、少年院や治安が悪い地区を訪れ、非行少年たちに自分の経験を語って教えを説く慈善活動に専念しているのだ。

自分達と同じ環境で育ちながらも全うな人生を選択したセサールの経験談に、きっと子供達は触発されるのではないだろうか。

・ギャング以外の役をやりたい!

数多くの作品に出演するようになったセサールだが、ヒスパニック系でタトゥーだらけの体にスキンヘッドという風貌だけに、やはりギャング役が多い。そんな訳で、これからは違う役にもチャンレンジできるようにと髪を伸ばしているのだとか。

トゥコ役を演じたレイモンド・クルツは、人気犯罪捜査ドラマ『クローザー』で、トゥコとは真逆とも言える堅気なサンチェス捜査官を演じている。なのでギャング以外を演じるセサールを、スクリーンで目にする機会があるかもしれない。ちなみに彼は、『ブレイキング・バッド』の前章となるスピンオフ版『Better Call Saul』に、再びノー・ドーズ役で出演している。

参照元:YouTubeIMDb(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

▼ノー・ドーズがトゥコにボコボコに撲殺されるシーン

▼セサールが出演しているスピンオフ版『Better Call Saul』の予告編

▼『ブレイキング・バッド』シーズン1の予告編はこちら

▼ぬりえもエイッ!! トゥァー! タイッ! タイッ! Yeah!!
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