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音楽には心を安らかにしたり、気分をアゲたりと色々な作用があることは、みなさんもご存知の通り。でもこれって、人間だけなのだろうか? 動物は、音楽を聴いて何かを感じたりしないのだろうか? 

ということで、心理学者と音楽家がタッグを組んで、『ネコとサルのための音楽』なるものを作曲したようだ。しかもその中の一人が、あのへヴィメタ・バンド「メタリカ」とも共演したこともあるチェリスト……と、なんだかとっても気になるぞ!

・音楽を聴くと心が休まることがあるのはなぜ?

「音楽が心や気分に影響を与える理由には、“鼓動の音” や “笑い声” など、太古から存在する音と関係しているのではないだろうか?」。そう考えたのが、チェリストのデヴィッド・テイエさん。ワシントン・ナショナル交響楽団に在籍しつつも、メタリカとへヴィメタを奏でるような、柔軟な音楽性をもった人物だ。

そして、鼓動の音などを聴きながら生まれてきたのは……「動物も同じ → なら動物だって音楽を聴いて気分が変わるのではないか」という考え。そんな自説を証明するために、テイエさんは『ネコとサルが楽しめる音楽』を作り上げることにしたのだ。

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・サルのための音楽は効果あり

そしてワタボウシタマリンという種類のサルを多数飼育しているウィスコンシン大学の心理学者チャック・スノーデンさんに協力を求め、2人はサルのために2種類の曲を書き上げたのだった。

まずは、サルの安静時の心拍数に似せたリズムを音楽に取り入れたという「精神を落ち着かせるための曲」。もう1種類は「サルたちが興奮したときに立てる音に似せた音楽」。結果、両方とも効果があり、1種類目ではリラックス。2種類目では、落ち着かない動きをサルたちは見せたという。ちなみにこの実験は2009年に行われたものである。

・ネコのための音楽

サルが成功したことからチームは、この度ネコ用の音楽を完成させたのだった。ネコが落ち着く音……ということで、ネコが嬉しいときに出すとされる「ゴロゴロ」という音を使用。数匹のネコさんに協力を頼み、自然なゴロゴロ音を収録し、同じ周波数帯の音楽を作ったという。

・47匹のネコがリラックス

さて気になるのが、ネコたちの反応だ。テイエさんらが47匹のネコたちにこの「ネコのための音楽」を聴かせたところ、どのネコもリラ〜ックス! バッハの『G線上のアリア』やフォーレの『エレジー』が流れていたときには、全く興味を示さなかったのに、この曲が流れ出すとスピーカーに頭を擦り付けたりと、ネコたちは明らかな好反応を見せてくれたのであった。

この『ネコ用癒しの音楽』には、「シェルターなどストレスがたまりがちな環境にいるネコを落ち着かせる」など、有用な使い道はたくさんありそうである。

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・“ウチのネコ” にも実際に聴かせてみた……

それでも、実際にどんな風に動物たちはリラックスしたのだろうか? 気になる……というわけで、ウチのネコさんに実験台になってもらうことに。 ウェブサイト Music For Cats で公開されているサンプル曲『Spook’s Ditty』、『Cozmo’s Air』、『Rusty’s Ballad』(注:それぞれクリックするとサンプル曲が流れます)を一緒に聴いてみたのだが……ネコさん、全くもって無反応!

サンプルで短いからだろうか? それともストレスが溜まっていない証拠だろうか? 窓の外にいる鳥に気を取られて、音楽なんか耳に入っていない感じだった。もう1匹別のネコにも聴かせてみたところ、こちらも無反応。むしろ逃げ出してしまったりと、結局、曲の威力を目の当たりすることはできなかったのだった……。

普通の現代音楽のようでもあり、人間の耳にも心地よい「ネコ用音楽」。確かに、優しげな音色の背景にはゴロゴロという音が聞こえる気がするので、ネコが好きそうなのも頷ける。実際の音楽は上記サイトで1曲1.29ドル(約155円)で購入可能なので、ネコ飼いのみなさんも試してみてはいかがだろうか?

参照元:ZME ScienceYouTubeThe AtlanticMusic For Cats(英語)
執筆:小千谷サチ

▼YouTube にもアップされていた『Cozmo’s Air』、『Rusty’s Ballad』のサンプル。眠たくなる……。