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以前の記事で、意識高い感じのプロフィール写真の撮り方についてお伝えした。撮影するにあたって、欠くことができないのが、いわゆる「ロクロを回す」ポーズである。何かもっともらしいことを言っている感じを演出するのに、ロクロ回しは外せない。

それはさておき、私はこの撮影を行った後にあることが気になり始めた。それは、カーネル・サンダース像である。そう、ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)の創始者であり、店舗のトレードマークだ。「カーネルはもしかして、ロクロを回しているんじゃないのか?」、彼の手の意味を正しく理解するために、KFCに問い合わせたところ、本当の意味がわかったぞ!

・カーネルはロクロを回しているんじゃないのか!?

これはあくまでも、私の推測なのだが、カーネル・サンダースは偉人であり、アメリカ各地で講演会に呼ばれていたに違いない。KFCを作ると同時に、フランチャイズ方式を創造した人物である。「ぜひともお話をお願いしたい!」と、各地で招かれて講演していたと思うのだが……。

その先々で、ロクロを回すようにして話しをしたことが容易に想像できる。ということは、講演会でロクロを最初に回したのは、カーネルではないのか? そのときの姿を形にしたのが、あのカーネル像ではないのか? そう思い、KFCに問い合わせたところ、私にとっては意外な回答が得られた。

・KFCの回答

「日頃はケンタッキーフライドチキンをご愛顧賜り、ありがとうございます。また、この度はカーネル立像にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。カーネル立像が両手を開いておりますのは、ケンタッキーフライドチキン独自の樽型パッケージ「バーレル」を手にもつポーズです。立像は、カーネル・サンダースが60歳代の姿を再現したもので、その際にモデルとしたのが、「バーレル」を持つカーネルの姿でしたので、そのまま両手を広げた姿になっています」(KFCの回答より抜粋)

・「ロクロを回す」の方が間違ってる?

なるほど、クリスマスのときなどの販売されるパーティバーレルを持っていたのか……。にわかには信じがたいのだが、どうやらそういうことらしい。ということは、「ロクロを回す」という表現の方が間違っているということなのではないだろうか?

・これからは「バーレルを持つ」

つまり、両手を向かい合わせるあのポーズは、本来「バーレルを持つ」という方がふさわしいはずである。なぜなら、カーネルはずっと昔からあのポーズをしているだから、近年使われてる「ロクロを回す」という表現の方が、カーネルにならわなければならないはず。

ということで、今後は「ロクロを回す」から「バーレルを持つ」に変更しよう。とにかくカーネルはロクロを回していなかった。

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼本来は手ぶらのカーネル。あの手のフォームは、バーレルを持つ姿だった! ちなみにこの写真は、2012年1月の東京・秋葉原のKFCのカーネル
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