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たかが1曲、されど1曲。どんな人でも、“お気に入り曲” が、1曲や2曲、いいや10曲くらいはあるはずだ。そして、あまりにもその1曲が好きすぎて、延々とループして聞いてしまう人も多いだろう。それすなわち、ヘビロテ(ヘビーローテション)……。

ちょっと流れが止まってしまった『俺のヘビロテ』コーナーだが、今回は私(わたくし)小千谷サチの『ヘビロテ』10曲をご紹介したいと思う。まことに役に立たないトップ10なので、タワレコ新宿店New Ageコーナーについても触れておきたい。なぜなら、『私的ヘビロテ』トップ2を独占した音楽家 “Goldmund” に出会えた場所だからだ!

第10位:再生回数246回『Ain’t No Telling』by ジミ・ヘンドリックス

10位はジミヘンさんこと、ジミ・ヘンドリックス兄貴の『Ain’t No Telling』。27才で他界した彼の年齢をすでに追い越してしまったが、それでも彼には兄貴と呼ばせる何かがあると思う。

第9位:再生回数247回『J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007 プレリュード』by ヨーヨー・マ

世界的なチェリストと言えば、ヨーヨー・マさん。そして、超有名なチェロの曲と言えば、この曲だ。名前だけ聞いてもピンと来ないが、きっと耳にしたことがあるはず。

第8位:再生回数272回『Dark End of the Street』by Cat Power

1967年にジェイムス・カーさんが発表したソウルのカバー曲。Cat Powerの低い声が、2人の切ない恋心を歌い上げる。ちなみに不倫の曲だ。

第7位:再生回数310回『Jealous Guy』by ジョン・レノン

「泣かせてしまってゴメンね」とジョンが、オノ・ヨーコさんへ自分の嫉妬深さをわびる曲なのだが、男の人って可愛いなあと思ってしまう。

第6位:再生回数361回『Watching The Wheels』by ジョン・レノン

「僕のやってることは狂ってるって、みんなが言うよ」という歌詞から始まるこの曲は、カラッとしていて秋の日にピッタリなので、秋になるといつも聴いてしまう。

第5位:再生回数384回『Good Woman』by Cat Power

まだ愛している恋人に、泣く泣く別れを告げる曲。こちらが失恋していなくても、主人公の悲しみに涙してしまう。弦楽器が印象的なこの曲だが、歌手Beckのお父さんデヴィッド・キャンベルさんが、弦楽器のアレンジメントとして参加していることでも有名。

第4位:再生回数403回『That’s What Angels Can Do』by The Wood Brothers

アメリカのクリスさんと、オリバー・ウッドさんによるギターデュオ。実兄弟だ。恋人がいかに素晴らしいか、優しく、とても優しく歌い上げたこの曲も良いが、他にも、「舌の上で溶けるチョコレート……それだけで人生って生きる価値があるよね」なんて最高にクールな曲も歌うThe Wood Brothersだ。

第3位:再生回数474回『Rosie’s Lullaby』by ノラ・ジョーンズ

落ち着いた曲が多いノラ・ジョーンズさんだが、この曲もかなり落ち着いている。海辺を歩く、傷心のロージーという女性を歌った曲だ。

第2位:再生回数649回『Threnody』by Goldmund

Goldmundといえば、スイスの高級オーディオメーカーなんかが思い浮かんでしまうが、否だ。アメリカのミュージシャン、キース・ケニフさんの活動名でもある。Threnody(セレナーデ)=悲歌と題された、この優しいピアノ曲は、ついついリピートしてしまう。ピアノのペダルを踏む音も良い。

第1位:再生回数1568回『Larrows Of The Field』by Goldmund

2位同様、Goldmundの曲。1曲だけ1500回越えなのは、一度聴くとハマってしまうからだ。春夏秋冬、朝だろうが晩だろうが、晴れだろうが雨だろうが、どんな場面にもシックリくる名曲。特に集中して作業したいときに再生することが多い。

また、同アルバムCorduroy Roadの1番最初の曲『Ba』は、イギリスのHondaのCMにも使われている。ロボットASIMOが1人でお散歩をする可愛らしい映像にとても良くマッチする『Ba』だ。

・大好き! タワレコ新宿店 New Ageコーナー

ちなみに私(筆者)がGoldmundに出会ったのは、Tower Record新宿店のNew Ageコーナーである。無職だった頃、平日の真っ昼によくブラブラしていたタワレコ新宿店。

ある日、業界人らしき男性とタワレコ New Ageコーナーの店員さんの話し声が聞こえてきたのだが、店員さんがその業界人にGoldmundのCDを、もう押しに押して、「すっごい人気なんです」と大プッシュしていたのだ。

店員さんの言葉をコッソリ聞いて、早速購入してみたのだが、結果は大正解。ちなみに、その業界人はGoldmundのCDを購入していなかったようだった。もったいない……。

・素晴らしき『アヴァンの塔』

またNew Ageコーナーの片隅には、最強試聴機とも名高い『アヴァンの塔』が鎮座している。店員さんが特におススメしたいCDが数十枚収められており、手書きポップが挟まったバインダーをめくりながら、聴きたい曲を探すことができるのだ。今回、Goldmundがこの『アヴァンの塔』に入っているか見てみたけれど、残念ながら入っていなかった……。

Report:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.

▼New Age好きじゃなくても、大変面白いところだぞ!
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▼ヨーヨー・マさんの『J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007 プレリュード』

▼Cat Powerの『Dark End of the Street』

▼こちらがオリジナルの『The Dark End of the Street』

▼ジョン・レノンさんの『Jealous Guy』

▼ジョン・レノンさんの『Watching The Wheels』

▼Cat Powerの『Good Woman』

▼The Wood Brothersの『That’s What Angels Can Do』

▼ノラ・ジョーンズさんの『Rosie’s Lullaby』

▼Goldmund『Threnody』

▼Goldmund『Larrows Of The Field』

▼Goldmund『Ba』