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女性・男性に関わらず、サソリやゴキブリなどを苦手とする人は多い。確かにちょっとグロテスクな見た目だが、慣れてくればカワイく……見えるような気もする。それでも「触るのも見るのも無理!」という人もいるだろう。

しかし現在、サンフランシスコ動物園が、「ゴキちゃんたちが、失恋で負った心の傷を癒してくれる方法がありまっせ!」と呼びかけているのだ。え〜と、ちょっと話が分からないのですが……。

・動物たちを寄付で支えよう!

サンフランシスコ動物園には、動物たちを支えるために一般から寄付を募る制度がある。寄付した金額に応じて、「ぬいぐるみ」や「寄付証明書」などの特典がゲットできるのだが、通常はペンギンやライオン、レッサーパンダなどの人気者たちが寄付の対象だ。

しかし今回、この制度に新たに加わったのが……ゴキブリとサソリ! より正確に言えば、マダガスカル・オオゴキブリとデザート・へアリー・サソリが、『バレンタイン特別企画』要員として寄付の対象になったのだ。普通に考えれば、「ゴキブリよりもペンギンに寄付したいな」と思う人が多いだろう。しかし、ゴキブリに寄付すると “ある特典” が付いてくるのだ。それが「失恋相手への復讐」である!

・失恋相手の家に “ゴキブリ” が送られてくる

“復讐” などという物騒な言葉を使うと、相手の家に本物のゴキブリやサソリを送りつける……なんてことを想像してしまうが、もうちょっと穏便な方法だ。まず、あなたが動物園のマダガスカル・オオゴキブリに25ドル(約3000円)寄付すると、ゴキブリに失恋相手の名前をつけることができる。

そしてその後、「ゴキブリへの寄付証明書」とプラスチック製のゴキブリのオモチャが入った赤いハートの箱が、“プレゼント” として相手に送りつけられるとのこと。もちろん証明書には、ゴキブリの名前もバッチリ記載されているはずだ。このプレゼントを受け取った人物は「……あいつ、ゴキブリに俺の名前つけたのか……」と感慨にふけったり、ゾッとしたりするというわけだ。

・世界最大級のゴキブリ

確かに「おもちゃのゴキブリを見るのもイヤ!」という相手にはとても効果的、かつお茶目な “復讐” かもしれない。ちなみにマダガスカル・オオゴキブリとは、体長約7.5cmの世界最大級のゴキブリ。その上、「シャー」という威嚇音を出すことのできる唯一の昆虫だということだ。

・「サソリに寄付する」と二度と失恋しなくてすむ?

一方、デザート・へアリー・サソリの場合は、またチョット違う方法で失恋の痛手を癒してくれるようだ。なんでもサンフランシスコ動物園によると、「サソリのために寄付してあげると、今後二度と手痛い失恋をしなくてすむ」などという “根拠のない都市伝説” があるのだとか。 

サソリの場合は、寄付額は50ドル(約6000円)からスタート。募金金額に応じて「証明書」がもらえたりするものの、サソリに失恋相手の名前をつけることはできないようだ。けれども100ドル(約12000円)寄付すると、可愛らしいサソリのぬいぐるみがもらえる。

失恋でズタボロになったあなたの前に、サソリやゴキブリが颯爽と現れて手を差し伸べる……。考えてみればシュールな、それでいてクスッと笑ってしまえるような心温まるこの企画。過去の愛を振り切ることができない人は、“彼ら” に助けを求めるのも一興だろう。

参照元:San Francisco Zoo & Gardens [1][2]、Twitter @San Francisco ZooReuters (英語)
執筆:小千谷サチ

▼赤いハートの箱からゴキブリが…… ちょっと可愛いぞ

▼こちらが「マダガスカル・オオゴキブリ」 閲覧注意だ!

▼「デザート・へアリー・サソリ」 素早い動きが特徴