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読者の皆さんは、“バケットリスト” という言葉を耳にしたことがあるだろうか? 死ぬまでにやりたいことを書きだしたものをバケットリストというのだが、人間だけでなく、動物だって同様のリストを頭の中で描いているかもしれない。

そんな、余命わずかと宣告された愛犬のために、バケットリストを作成した飼い主が愛犬家たちの間で話題となってる。ご馳走を食べさせたり旅行に連れて行ったり、「最後の日まで精一杯楽しく生きてほしい」という、飼い主の愛から生まれたアイディアだ。ペットを心から愛する彼女と愛犬のストーリーが、世界中でシェアされまくっているので紹介したい。

・余命わずかと宣告された愛犬

米ニューヨークに住むローレン・ファーン・ワットさんは、10歳になる大型犬マスティフのジゼルと仲良く暮らしていた。しかし、2014年6月に骨腫瘍と診断されたジゼルの命は、クリスマスまでもたないと告げられてしまったのだ。

・親友であり、自信を与えてくれる存在だった愛犬

ローレンさんにとって、ジゼルはただのペットではない。「大学時代から20代にかけて、恋人との別れといった経験を共にしてきました。田舎のテネシーから大都会ニューヨークに一緒に引越して来たし、ジゼルは親友というだけでなく、ルームメイトであり私に自信を与えてくれる存在でした」と語る彼女は、愛犬と人間以上に固い絆で結ばれていたのかもしれない。

・愛犬のためにバケットリストを作成

ローレンさんは、獣医の診断を聞いてショックで打ちひがれたものの、悲しみに暮れるよりも、残りの日々を愛犬と楽しく過ごして思い出作りに励むことを決心。こうしてジゼルのために、バケットリストを作成したのである。彼女が作成したリストには、ジゼルと経験したい最後の冒険の数々が記されていた。

「ビーチでたらふくロブスターを食べる」
「パーティーで雄犬を紹介して、ジゼルに最後の恋をさせる」
「波止場でアイスクリームを食べる」
「アニメ映画『リトル・マーメイド』のシーンを再現して、湖でカヌーを漕ぐ」
「早朝のタイムズ・スクエアを堪能する」
「極寒のメイン州のビーチで海を眺める」
「車で旅行する」
「いっぱい寄り添って寝る」
「世界で最高のドーナツを見つける」
「一日中、ワシントン・スクエア公園で過ごす」
「サンタクロースに会う」

・飼い主の愛に包まれて息を引き取ったジゼル

そして、ジゼルとの写真を画像共有サイトInstagramに投稿して、愛犬との最後の思い出が色褪せないよう記録に残したのだ。クリスマスまでもたないと言われたジゼルは、2015年1月7日、ローレンさんの溢れんばかりの愛に包まれながら息を引きとったそうだ。

ローレンさんとジゼルのストーリーは、愛犬家たちの間で話題となり、インドやベトナム、メキシコにオーストラリア、ヨーロッパでも大きく取り上げられている。

誰でも、いつかは死を迎える日が来る。「まだ残りの人生は長い」とのんびり構えていると、何もやりたかったことができないまま終わってしまう可能性だってある。なのでバケットリストを作成して、少しずつ達成していくことを検討してみても良いかもしれない。

参照元:Instagram @lfernwattMirrorhelloUYahoo!Travel(英語)
執筆:Nekolas