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働かざる者食うべからず。ということは分かっていても、仕事をしたくないときだってあるものだ。しかし、ずっと「働きたくない」とグズグズしているわけにはいかない。なぜなら、世の中には一生懸命働いているネコたちだっているからだ!

ということで今回は、6種類の働くネコたちをご紹介したいと思う。図書館や病院、駅、納屋、TV、お店など、ネコたちは様々な場所で働いているのだ。彼らの姿を見て、やる気を出そう!

・その1:図書館で大活躍! 「図書館ネコ」

米ミシガン州のドーア・タウンシップ図書館で働くネコのサーシャ。図書館の館長に拾われたことがキッカケで「図書館ネコ」になったのだが、そんなサーシャに会ってみたいとより多くの人が図書館を訪れるようになったという。サーシャのお仕事は、利用者と接することや、動物福祉の啓もう活動など。元捨てネコのサーシャの姿を見てもらうことで、人々の動物愛護への意識を高めるのが狙いだ。

ネコが苦手な人やアレルギーの人のために、図書館内には「サーシャ立ち入り禁止ゾーン」も設けられている。ちなみに本をネズミから守るために古くからネコを飼う図書館は多く、今でも約260匹もの「図書館ネコ」が世界中に存在しているということだ。

・その2:ネズミを捕って貢献するのだ! 「納屋ネコ」

ネコの中には「お外でノビノビしている方が好き!」「人間はあんまり好きじゃない……」なんて性格の子だっている。そんなネコにぴったりなのが、馬小屋や納屋などで、ネズミが増えすぎないように管理する「納屋ネコ」というお仕事である。

海外では「納屋ネコ」としてネコたちを保護してはどうかと呼びかけている動物保護団体も多い。人間はネコに対して、住処と食事、その他のお世話などを提供し、ネコはネズミを捕って恩返しをするのだ。私(筆者)も実際に、カナダの農場で「納屋ニャン」に会ったことがある。

・その3:患者さんに安らぎを……「セラピー・ネコ」

入院中の患者さんのストレスを和らげる、「セラピー・ネコ」。今回紹介するネコのスタッドリーも、アメリカ動物虐待防止協会から「2014年最も輝いたネコ」に選ばれたほど、優秀な「セラピー・ネコ」なのだ!

米ワシントン州オリンピアのプロヴィデンス・セントピーター病院を定期的に訪れては、患者たちに安心感を与えているスタッドリー。例えば入院中の少年は、「病院にいると家族やペットと長い時間一緒に過ごせないけど、スタッドリーがいれば家にいる気がしてくるよ」と笑顔を見せていた。

・その4:赤字路線を立て直した! 「ネコ駅長」

「ネコ駅長」といえば、和歌山電鐵の貴志川線の「たま」と「ニタマ」だ! 日本のみならず海外からも、多くの人が「ネコ駅長」に会いに和歌山を訪れる。実際に、赤字路線を立て直したまさに “スゴ腕” ネコだ。公式サイトには、2匹が働く予定日時が掲載されている。

・その5:大物政治家だってメッロメロ 「政治ネコ」

テレ東の『週刊ニュース新書』の看板ネコ、「まーご」と「にゃーにゃ」! 様々なことを真剣に論じあう人間たちの間をフラフラするのがお仕事で、メインキャスターの田勢さんは「政治ネコ」と呼んでいる。できるだけトゲトゲした報道番組にしたくないということで、田勢さんが「ネコと一緒なら」……と出演オファーを承諾したのは有名な話だ。

「まーごを知らない政治家は大物とは言えない」と言われているほど、今は亡き先代ネコのまーごは、政治家の間でも大人気だったようだ。もちろん、2代目のにゃーにゃだって負けていないぞ!

・その6:お客さんを笑顔に! 「接客ネコ」

米シカゴの車用品チェーン店「カナディアン・タイヤ」では、2匹のネコが接客を行っている。店の駐車場で凍えていところを従業員たちに保護されて以来、ネコたちは店の中で暮らしながら、一従業員として働いているのだ。

お客さんは2匹のことが大好き。ある女性は「店にネコがいたから、思わず笑顔になってしまいました。素晴らしいアイディアですね」と語っている。2匹の食事や寝床は、他の従業員が世話しているという。

参照元:Life With Cats [1][2]Arizona Human Program 、You Tube [1] [2] (英語)和歌山電鐵株式会社
執筆:小千谷サチ

▼赤いマフラーが良く似合っている! 「図書館ネコ」のサーシャだ!

▼別の図書館で働いていた有名な「図書館ネコ」 デューイ

▼「セラピー・ネコ」のスタッドリー

▼海外メディアも取り上げる「ネコ駅長」 

▼テレ東の「週刊ニュース新書」 二代目ネコのにゃーにゃだ!

▼お客さんを笑顔にする接客上手な2匹のネコ