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毎年11月の酉の日に行われるお祭り、酉の市。2014年は11月9・10日が一の酉、21・22日が二の酉となっている。当編集部では2012年から熊手を買うようになり、その時に縁起熊手の買い方についてある露店のオヤジさんから丁寧に教えて頂いた。

そして今年もそのオヤジさんに会うために、東京・新宿花園神社に足を運んだ。2012・2013年ともっとも小さい2000円の熊手を購入している。迎えた今年は1ランクアップすることになった! これが思いのほかうれしかった!!

・二の酉は日中がおすすめ

花園神社は例年通り、熊手を買い求める人で大混雑。私(記者)は10日の月曜日に足を運んだのだが、今年は二の酉までしかないためか、昨年よりもずっと多くの人が訪れているように感じた。21・22日はさらに混雑が予想されるので、出かける予定の人は日中を狙った方が無難かもしれない。夜は確実に混む。

・今年も来ましたよ!

さて、いつもの露天のオヤジさんは、我々のことを覚えているだろうか? 人ごみを掻き分けて、オヤジさんのいる露天へ。「今年も来ましたよ」、そう声をかけたのだが、「お、おお」と、反応はいまひとつ。さすがにまだ覚えてもらうのには早いのか……。ちょっと残念。

・労ってもらえた気がした

一昨年、昨年と同じサイズのものを購入した旨を伝えると、「じゃあ今年はひとつ大きくするか」と言ってもらえた。これがすごく嬉しかった。年に1度しか会わない。きっとオヤジさんは私がどんな仕事をしているかも知らないはず。だが、どこかで見てくれていて、『地道にがんばったな』と労ってもらえたような気がしたからだ。

・小さく始めてよかった

最初に小さな熊手を買っておいて良かった。正直、買うだけだったら大きい熊手を手にすることはできる。しかし、小さく始めたからこそ大きな熊手を手にする意味があるのだ。周りには飛び切りデカい熊手を手にしている人たちもいるのだが、自分の身の丈にあったものを購入した方が良いだろう。大きさは人それぞれで、比べるものではないのだから。

・3000円の熊手にランクアップ!

そんなわけで1ランクアップして、4000円の熊手を勧められた。そこでオヤジさんは「4っていうのは数字が悪いから、3000円でいいよ」と言ってくれた。商売とはいえ、こういう言葉のサービスも嬉しいものだ。

・神様は自分

そしてオヤジさんは昨年も聞かせてくれた話を、もう一度してくれた。「いいか、熊手は神様じゃない。神様は自分だ。ちゃんと気持ちを込めて拝めば、きちんと応えてくれる」。つまり願いをかなえるのは、ほかの誰でもない自分自身である。何事も神頼みではなく、自分頼みであると教えてくれた。

・種をまけ

それからもうひとつ、「周りに施せ」とも言っていた。熊手にある稲穂は、子宝の意味合いがあると思われがちなのだが、これは「施しをしなさい」という意味らしい。種をまいて施すことを惜しまなければ、いずれ実を結ぶとのことだった。

・オヤジさんを通して

年に1度しか会えない。お互いがどんな風に過ごしているのかもわからない。でも年に1度、「元気ですか?」と尋ねられる人がいるということは、本当に有難いことだ。私は露天のオヤジさんを通して、この1年を振り返って来年1年を展望できるようになった。また来年お会いできることが、今から楽しみだ。そろそろオヤジさんに覚えてもらいたいのだが……。

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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