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「餃子の王将」と「大阪王将」……。いずれも「王将」と名前がつくこの二社は、以前は同じ一つの会社であったものの、現在は競合関係。両社ともにチェーン店を全国に展開し、熾烈な戦いを繰り広げている。

そんな餃子戦争とも言うべき戦いに、第三の勢力が出現!? その名は「餃子の帝王」。チェーン店の数では、「餃子の王将」と「大阪王将」に及ばないものの、中華料理を低価格で提供するチェーン店である。何より気になるのはその名称だ。「王将」ではなく「帝王」……。どことなく、似てるぞ! 一体どんな店なんだ? ということで、東京・上野にある「餃子の帝王 アメ横店」に行ってきたのでレポートしたい。

・居酒屋テイスト強め

「餃子の帝王 アメ横店」は、JR御徒町駅から歩いてすぐ。最近オープンしたばかりで、店内は清潔そのものだった。こちらのお店は、「餃子の王将」や「大阪王将」のような “ど真ん中の大衆中華料理” というより、やや居酒屋テイストの中華料理店。アルコール類が充実しており、飲み目的で同店を訪れているお客さんも多いようだ。

・とにかく安い!

「餃子の帝王 アメ横店」の特徴、それはとにかく安いこと。料理は全て280円か380円だ。具体的に例を挙げると、餃子が280円、若鶏の唐揚げ、炒飯、天津丼、麻婆豆腐、レバニラ、中華そば、焼きそばが全て380円。

一方「餃子の王将」の場合、東日本エリアでは、餃子1人前が240円、若鶏の唐揚げが520円、焼きめしが450円、天津飯が480円、麻婆豆腐が500円、ニラレバ炒めが480円、ラーメンが500円、焼きそば(醤油)が480円……

比較してみると、メインである餃子などいくつかの例外はあるものの、全体的には「餃子の帝王 アメ横店」の方が安い。また、しょうが焼き、ポテトフライ、モツ煮込みなど、中華以外のメニューが揃っているのも特徴だ。

・餃子が4種類

さらに「餃子の王将」との違いを挙げると、「餃子の帝王 アメ横店」では、餃子だけで4種類もあることだろう。オーソドックスな焼き餃子である「帝王の焼餃子」のほか「爆弾にんにく餃子」、「揚げ餃子」「水餃子」とバリエーション豊富。 

・色々な意味で丁寧な餃子

で、肝心なのは味である。まず、私(記者)は、「帝王の焼餃子」をオーダー。しばらくして運ばれてきた餃子は、こんがりした絶妙の焼き色。一つ一つが人の手で包まれているらしく、見た目からして食欲をそそる。

その一つを口に運ぶと……どこか上品な味。「なんだ!? いい意味で大衆中華の餃子らしくない舌触りは!」と思って中を見てみると、ミンチが細かいのだ。粗挽きではなく、細挽き。そのため、「食べた瞬間に肉汁が溢れる!」と言うよりは、優しく口の中に広がる印象。「帝王」という名称とは裏腹に、ジェントルマンな餃子だ。

そして、ネーミングが気になる「爆弾にんにく餃子」も注文。こちらの見た目は、「帝王の焼餃子」とほとんど同じ。だが食べると、先ほどの餃子にはなかったホクホク感が! なんと、ニンニク一片がそのまま中に入っていたのだ。てっきりニンニクはミンチの中に刷り込まれているのかと思いきや、なんともダイレクト! 

・その他のメニューも丁寧

また他にも、「若鶏の唐揚げ」や「焼きそば」をオーダーしたが、いずれも丁寧に作られており、格安店にありがちな「とりあえず適当に作って出しとけ!」という料理は一切なかった。価格を考えれば非常にお得で、今後「餃子の王将」の競合となりそうな予感を感じたぞ。

もし、この「餃子の帝王」が近所にあれば、私(記者)は少なくとも週3で通うだろう。今後、チェーン数が増加することを期待したい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 餃子の帝王 アメ横店
住所 東京都台東区上野4-4-7 カネ上ビル
時間 11:30~24:00

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼「帝王の焼餃子」
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▼一つ一つ丁寧に包まれた餃子
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▼ミンチが細挽き!
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▼定番の鶏の唐揚げ
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▼こちらは「帝王やきそば」。昔ながらのソース焼きそば
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▼やや細麺
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▼こちらが「爆弾にんにく餃子」
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▼ホクッとした食感を感じたと思ったら……
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▼中にニンニク一片がそのまま入っていたぞ
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