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緊急通報電話には、毎日数えきれないほどのさまざまな連絡が入る。事件や事故だけではなく、純粋な間違い電話や悪質なイタズラも少なくないだろう。

最近海外のネットユーザーの間で、話題になっている緊急電話でのやり取りがある。北米の緊急電話番号「911」にかかってきた電話について、匿名のオペレーターが明かした内容は、驚くべきものだった。その電話をかけてきた人物は、「ピザを頼みたい」という良くあるイタズラ電話での内容を口にしたのだが、このやりとりは意外な結末を迎えることになる。

・オペレーターと電話をかけてきた相手のやり取り

オペレーター 「911です。どちらで緊急事態が発生しましたか?」
相手 「大通りの123番地です」
オペレーター 「OK、そこで何が起きましたか?」
相手 「ピザの配達をお願いしたいのですが」
オペレーター 「奥さん、あなたは911に電話していますよ」
相手 「はい、わかってます。ラージサイズのピザをペパロニ、それとキノコとトウガラシのハーフアンドハーフでお願いできますか?」
オペレーター 「う~ん……、申し訳ありません。あなたは911におかけになったことを承知してますよね?」
相手 「はい、どのくらいかかりますか?」
オペレーター 「OK、奥さん。そちらは大丈夫? 緊急事態なの?」
相手 「はい」
オペレーター 「誰かがそこにいるから、正直な話ができないの?」
相手 「はい、そうです。どれくらいかかりますか?」
オペレーター 「そちらまで約1マイル(1.6キロ)の距離に警官がいます。あなたの家に武器はありますか?」
相手 「いえ」
オペレーター 「このまま会話を維持することはできますか?」
相手 「いえ。それでは、ありがとう」

・家庭内暴力の履歴

この後に、オペレーターは電話のかかってきた住所を調べると、家庭内暴力事件に関する履歴があることを知った。そして警官がその住所に急行したところ、ひどく暴力をふるわれた女性と、酔っぱらった男を発見することになる。この匿名オペレーターは海外の掲示板サイト「Reddit」でこのことを明かし、「このトリックを使った女性は賢かったと思う。忘れられない通報のひとつだ」と感想を伝えたそうだ。

ただのイタズラ電話かと思ったら、予想外の緊迫した状況が繰り広げられていることもある。緊急電話のオペレーターに課せられた任務は重大だ。

参照元:Metro.co.uk(英語)
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24