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台湾グルメと言えば、カキのオムレツ「蚵仔煎(オアゼン)」や、鶏の唐揚げ「雞排(ジーパイ)」などが有名だが、安くお腹を膨らませたいと思ったらやはり「ルーローハン(魯肉飯)」である。

ルーローハンとは、ご飯の上に煮込んだ肉と漬物がのっている一品。そんなメニューが弁当チェーン『ほっともっと』に登場したぞ! どんな味なのか期待大、さっそく、ほっともっとverのルーローハンを買ってみた。

・ビジュアルがガイドブックに載ってるものと違う?

2014年10月17日に発売された『ほっともっと』のルーローハンは、「~台湾風豚角煮重~ルーローハン」という名称で販売されている。ごはんの上に、よーく煮込まれた豚肉のスライスと、鶏そぼろ、たけのこ、煮玉子、漬物がのっている。

……と、聞いて「あれ?」と思った人もいるかもしれない。テレビやガイドブックなどで見るルーローハンは、肉が細かく刻まれてそぼろ状になっているものが多い。「豚の煮込み」という点は同じであるものの形が違うのだ。ネット上でも「見た目がなんか違う」「私の知ってるやつじゃない」という声もチラホラ。こ、これは一体……。

・台湾出身の人に聞いてみた / これもルーローハンと呼ぶらしい!

肉の形が完全に回鍋肉(ホイコーロー)に見えるが、これも「ルーローハン」と呼んでいいのだろうか? 「何事も餅は餅屋、地元民に聞くのが一番だろ!」ということで、台湾出身の友人に聞いてみたところ……結論から言うと、そぼろ状でなくても「ルーローハン」と呼ぶそうだ。

さらに調べると、「魯肉飯(滷肉飯)」とは、台湾北部では煮込んだそぼろ状の肉をごはんにかけるものを言い、南部ではスライス状の肉のものを指すという。どちらが合ってるかとか、間違ってるかとかそういう問題ではないようだ。ちなみに、北部では南部式ルーローハンのことを「爌肉飯(コンローハン)」と呼ぶとのこと。なるほどなるほど、そういうことでしたか!!

・台湾のコンビニのニオイがした

見た目の疑問が解決した! 肝心の味はどうだろう。香りはなかなかいい。豚肉から「もわ~ん」と山椒や八角が配合されたスパイス “五香粉(ウーシャンフェン)” の香りが漂ってくる。いわゆる中華臭さ、台湾のコンビニのニオイだ。

・「あー、これですわ」という味

味は、おおおお、なかなかハオチィィィィ!!(ウマイ!) スパイスと言ってもカレーのようなスパイシーではない。五香粉による独特の “中華臭” が鼻孔をくすぐる。そして日本の豚の角煮に似た安心できる甘辛さ。五香粉の香りは、日本では好き嫌いが分かれてしまうせいか多少控えめな気がした。その辺が、ほっともっと風な仕上げなのかもしれない。

また、肉の粒が細かいそぼろ状のルーローハンでは煮汁が肉をコーティングし、さらにそれが米粒に絡んでいるが、『ほっともっと』のルーローハンにはそれがない。そぼろ肉のものを想像して食べると、食感がちょっと違うように感じたが、味自体は「あー、これですわ」と言うには十分ではないだろうか。

500円という価格も『ほっともっと』の中でも高くはなく、日本ならこんなもんだろうというお値段だ。『ほっともっと』で台湾B級屋台メシ、悪くない選択である。

参考リンク:ほっともっと
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24

▼『ほっともっと』にルーローハン登場!
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▼って、豚肉がそぼろ状じゃない……
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▼でも、これも「ルーローハン」らしい
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▼たけのこも合う!
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▼鶏そぼろがついているのも台湾風だ
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▼甘辛な肉 → しょっぱい高菜 → 甘辛肉というデススパイラル。飽きずに食べていられる
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