少し体調が悪いくらいなら、市販薬を服用したり自宅で安静にしたりすればたいていは回復するものだ。何もせず放っておくという人もいるだろう。だが、時として猛烈に体調が悪くなると、「このままではヤバい……」と悟ることもある。そんなときに行くべきところはただひとつ、病院である。

それなのに! せっかく病院まで行ったのに、わざわざ救急車にまで来てもらったのに、いざって時になって症状が治まってしまったという経験はないだろうか。アレは一体なぜなのだろうか……。

・真夜中の連続嘔吐

それは突然のことだった。真夜中、眠っていた私(筆者)はいきなり酷い吐き気に襲われて目を覚まし、トイレで嘔吐した。理由がわからず困惑しながらも布団に戻り、眠りについた。すると、しばらくしてまた吐き気に襲われトイレに駆け込んだのだ。そして再び布団へ。これを20分間隔くらいで6回繰り返したところで、あまりの苦しさに「ヤバい……」と悟った。

どうにかこうにか救急車を呼ぶと、すぐさま救急隊員が駆けつけてくれた。それなのにだ! 救急車へ乗り込んだあたりから吐き気をもよおさなくなってしまった。自分のことだが、なぜかはわからない。とにかく何も出てこなくなってしまったのだ。病院へ着いてからも特に異変は起こらず、「もう一回くらい吐き気来ないかなぁ~」などと密かに願ったりもした。

・全身じんましん

また別の時は、身体の至るところに「じんましん」が出てしまい、病院へ向かったことがあった。この時は、救急車は呼ばなかったが、病院に到着していざ医者に診てもらうという時になって、じんましんが徐々に治まってきたのである。

数は減り、赤みも引いてしまい、かゆみも感じなくなっていた。思わず、「もっと酷かったんです! 本当にヤバかったんです!!」と訴えたくなるほどの劇的回復であった。このときは、何とも言えぬ悔しさと医者に対する申し訳なさのようなものが込み上げてきたのを覚えている。

・医者の目の前で症状のピークを迎えたい

多少の体調不良でもたいしたことがなければ病院には行かない。ましてや救急車など滅多に呼ばない。119番は本気の本気で緊急のときだけだ。だからこそ、医者に診てもらうその瞬間には病を発症していたい。できることならば、症状のピークを迎えていたいのである。そのほうが、口で説明するだけよりもきっと医者もわかりやすいだろう。

それなのに肝心なときに限って病は治まってしまうのだ。そのときの焦りと言ったらもう……。こっちは決死の覚悟で119番したのである。マジもマジの大マジなのである。この「病院に行くと症状が治まってしまう現象」は、一体なぜ起こるのだろうか。悩ましい問題である。

・真夜中の連続嘔吐の原因

ちなみに前述の連続嘔吐の原因だが、確実なことはわかっていないものの、嘔吐前日に食べた生ガキのせいではないかという説が後に浮上した。みなさんも、カキを生のまま食すときは十分に注意したほうが良いだろう。

執筆:むねやけサンデー
Photo:RocketNews24.