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寿司好きの日本人の中には「カリフォルニアロール!? あんなもん寿司じゃねぇ」と思っている人は少なくないだろう。何と言っても、ネーミングが「カリフォルニア」である。メチャクチャUSAだ。美味しいか美味しくないかは置いといて、多くの日本人にとって「寿司の王道」と言えるものではないだろう。

今回、そんな「カリフォルニアロール」と同じように、全く寿司らしくない寿司を取り上げたい。その名も「ブラジルロール」。「カリフォルニアロール」以上に、どこか陽気な名称。漂いまくるラテンオーラ。果たしてその味は? 

・場所は池袋

「ブラジルロール」が食べられるのは、東京は池袋にある寿司店『寿処 銀座 福助 サンシャイン60店』。先日、ブラジル・フェスタの記事でもお伝えしたように、現在サンシャインシティでは、ブラジル・フェスタ『Festo do Brasil』が開催中。

・期間限定のメニュー

それに合わせて、サンシャインシティ内のいくつかのレストランでは、『黄色と緑のグルメフェア』と銘打って、ブラジルカラーをイメージした料理が食べられるイベントを行っている。「ブラジルロール」は、そのイベントのために『寿処 銀座 福助 サンシャイン60店』が期間限定で提供している特別メニューだ。

お店の場所は、サンシャイン60の59階。中に入ると……窓の向こうにはきらめく無数の光。そう、ここは東京の夜景を楽しめる寿司店なのだ。そのためか、店内にはカップルの姿が目立つ。そんなお店に、私(記者)1人で行き、ただブラジルロールを待っていた。

・とび子と玉子でブラジルカラー

やがて運ばれてきたブラジルロールは……まさにブラジル! 緑に色付けされた「とび子」と卵の黄色で、ブラジルカラーが見事に寿司で再現されている。玉子以外の具材は、マグロ、エビ、アボカド、サーモンで、カリフォルニアロールと同じく、海苔で裏巻きされているようだ。全体的に、「触れるのがもったいない」と感じさせるほど、見た目に工夫が凝らされている。

・ほんのりとした「わさび」の風味がポイント

私はその一切れを慎重に箸で掴み、ゆっくりと口の中に入れた。すると……ほんのりとした「わさび」の風味が、口の中に優しく広がる。これは、「とび子」の味……緑の「とび子」に、わさびの風味がつけられていたのだ。

わさびは「ツン」とした強さではなく、あくまでもかすかに感じられる程度なのだが、その加減が絶妙! 

・安定のアボカド × マグロ × エビ

そして、アボカドとマグロ、エビ、サーモンのシンプルにして濃厚な味が、そこに絡んでくる。アボカドとマグロ、エビの相性がいいことはよく知られているが、ここでも安定感バッチリの仕事をしてくれているぞ。私は、6切れをあっという間に平らげた。

・日本の巻き寿司以上に和風かも?

今回味わった「ブラジルロール」。その見た目は「カリフォルニアロール」と似ているが、味は異なる。ネーミングとは裏腹に、味は「和」のテイストが強く押し出されているのだ。もしかしたら、日本の巻き寿司以上に日本らしい寿司かもしれない。

そう感じる理由は、先ほどのわさび風味の「とび子」。この風味、この力加減、まさに「和」。ブラジルロール……それはまるで日本人以上に日本人の心を持つ外国人みたいだった。

・10月13日まで

結論として、ブラジルロールは、見た目をブラジルカラーにしただけの寿司ではない。味も計算された寿司。なおこの巻き寿司が味わえるのは、2014年10月13日まで。寿司好きは、それまでに是非味わってみて欲しい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 寿処 銀座 福助 サンシャイン60店
住所 東京都豊島区東池袋3-1池袋サンシャイン60(59階)
時間 平日11:00~15:00、17:00~23:00 / 土曜日 11:00~23:00 / 日祝日 11:00~22:00

参考リンク:黄色と緑のグルメフェア(PDF)
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼これが「ブラジルロール」だ
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▼わさび風味の緑の「とび子」がポイント
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▼巻かれている具材はマグロ、エビ、アボカド、玉子、サーモン
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▼価格は6切れで1296円
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日本, 東京都豊島区東池袋3丁目1