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最近子どもたちの間で、「妖怪ウォッチ」が爆発的な人気を呼んでいる。市場では常時品薄状態が続いており、子どもを喜ばせたいと願う親たちは熾烈な獲得競争を繰り返している状況だ。ネット通販サイトAmazonでは価格が高騰。一時3万円近い値がつけられていたほどである。

その一方で、昔ながらの日本の玩具も大人気なのをご存じだろうか? その玩具とは「けん玉」である。子どもの頃に遊んだという人も多いかもしれないのだが、近頃爆発的な人気を呼んでおり、卸元では入荷の度に完売するほどなのだとか。今の子どもはゲームばかりをしている訳じゃないらしい。

・ギフトショーに玩具メーカーも出展

東京ビッグサイトで開催中の「第78回東京インターナショナル・ギフト・ショー」(以下、ギフトショー)には、国内外から約2500社が出展している。そのなかに玩具の製造卸を行っているメーカーも含まれており、昔懐かしいおもちゃも多数見受けられる。

・昔懐かしい玩具が今風に進化

たとえば、株式会社池田工業社のブースでは、けん玉だけではなく凧や羽子板、コマやなわとび、だるま落しなど、近頃はあまり目にすることがなくなった品々が陳列されている。しかし、これらも昔のままではない。凧や羽子板には今年ブレイクしたディズニー映画のキャラクターがプリントされており、時代性を踏まえた形へと進化しているのである。

・動画共有サイトを通じて人気

ブースで話を聞くと、今もっともアツいのはけん玉とのこと。元々けん玉は安定的な需要があった。知育玩具としても親しまれており、またけん玉愛好家の人口も少ないものではなかった。だが、近年は海外でプレイする人が増え続けており、YouTube や Vimeo などの動画共有サイトを通じて、その普及が続いていたのである。

・海外人気で火が着いた?

今年になって特に需要が高まっている理由は、これらのネット上での海外プレイヤーの人気を受けて、日本でも人気に熱が入っているのでは? とのことだ。実際に YouTube で「kendma」と検索すると、数万から数十万回の再生回数を誇る動画がゴロゴロと出てくる。しかもそれらのプレイ動画は、かなり格好良く演出されており、私(記者)が子どもの頃に遊んでいたものとは、もはや別もののようにさえ見えるのだ。

・ストリートスポーツとしての「けん玉」

今のけん玉は、ストリートスポーツとしての認知されており、プロのプレイヤーもいるそうである。ヨーヨーはハイパーヨーヨーとしてひとつの進化の形を見た。これからはけん玉がさらなる進化を遂げて、世界的人気を獲得するようになるのかもしれない。それにしても、けん玉が人気で入手困難と聞くと、なぜかムショーにけん玉で遊びたくなるのは、私だけだろうか?

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼カッコいいけん玉動画、もはや「和」の領域を飛び出している



▼ちなみに株式会社池田工業社のブースにはこのほかにも、懐かしの玩具が並んでいた
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