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現在、世界中に広まりつつある「アイスバケツチャレンジ」は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病の認知度を高め支援するチャリティーだ。指名された人が氷水をかぶるリレー式のチャレンジは、イスラエルから攻撃を受けて破壊されたガザ地区にも及んでいる。

しかし、ガザの住民がかぶるのは氷水ではなく瓦礫(がれき)で、伝えるメッセージも難病ではない。戦闘により多くの命が奪われたガザの惨状を、世界に伝えるために始まった彼らの運動についてお伝えしたい。

・氷水ではなく瓦礫をかぶり、ガザの惨状を訴える

アイスバケツチャレンジならぬガザ版「Rubble(瓦礫)Bucket Challenge」を始めたのは、ジャーナリストのアイマン・アル・アロウルさんだ。戦闘により物資が不足しているガザにおいて、水は貴重な資源で、仮に水があったとしても凍らせることができないという。そのため、アイマンさんは氷水の代わりに、街中にあふれている建物の瓦礫をかぶることにしたのだ。

・パレスチナへの支持を求めることが目的の「瓦礫バケツチャレンジ」

彼は YouTube に投稿した動画で、瓦礫バケツチャレンジは誰かを指名して行うものではなく、パレスチナへの支持を求めることが目的だと訴えている。また、物資を募るための運動ではなく、フォロワーや支持者を持つ人達からの注目を集めて、メッセージを広めたいとも述べている。

・SNS を中心に瓦礫バケツチャレンジが拡散

アイマンさんのメッセージを受け、瓦礫バケツチャレンジは SNS を中心に拡散中だ。多くの住民が瓦礫をかぶり、ガザの現状を伝えるために Facebook や YouTube に動画が投稿されている。

・チャリティーの意味や平和について考え直す時では?

チャリティーという大義の元で行われたアイスバケツチャレンジも、徐々にお祭り騒ぎ的な要素が増し、批判の声が上がっている。ガザの瓦礫バケツチャレンジが登場するまで、“水が大事な資源である” と主張して、アイスバケツチャレンジを拒否した人がいたであろうか? いま一度、チャリティーの意味や資源の大切さ、平和について根本から考え直す必要があるのではないだろうか。

イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスによる戦闘が、50日目にして本格停戦となった。アイマンさんのメッセージが広まり、一日も早くガザ地区に平和が戻ることを願いたい。

参照元:YouTube、Facebook @Rubble Bucket Challenge
執筆:Nekolas

▼瓦礫バケツチャレンジの動画はこちら。メッセージをしっかりと受け取ってほしい

▼集団で瓦礫バケツチャレンジに挑む人達
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▼子供も家族と一緒に瓦礫をかぶっている動画