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2014年7月31日、北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手は千葉ロッテマリーンズ戦に先発。6回6安打1失点、7奪三振と好投し、自身24歳の誕生日であった2012年6月6日の広島戦以来、実に785日ぶりの勝利を手にした。

試合後のヒーローインタビューでは、「僕の第二の野球人生が始まります」と語った彼の苦悩の2年間とは……。試合のハイライト、そして復活を待っていたファンの声と共に振り返っていきたい。

・怪我に苦しめられた日々

約2年もの長い間、勝利を手にしていなかったことに驚いた人も多いだろうが、その原因となったのは怪我。プロスポーツ選手にとってつきものだが、斎藤投手は2012年の夏に右肩の違和感からチームを離脱すると、その後も苦しめられ続けることになる。

2013年1月には右肩関節唇損傷(かんせつしんそんしょう)という投手生命に関わる怪我が発覚。手術をせずにリハビリで回復を目指したが、2013年はシーズンのほとんどを棒に振ってしまう。なんとか終盤の10月2日にマウンドへ上がったものの、打者23人に対して6失点と散々な結果となった。

・腐らなかった斎藤投手

肩をかばうあまり、フォームを崩してしまっていた斎藤投手。それだけにファンからは「初めての挫折でもう立ち直れないのでは……」、「斎藤佑樹は終わった」という声があったのも事実だ。時には強い批判もあったに違いない。

しかし、彼は腐ることなく前を向き続けた。下半身を安定させ、しっかり踏み込んだフォームを追求。試行錯誤の末に手に入れたそのフォームは躍動感に溢れ、ストレートのキレも徐々に戻っていった。

・苦しみがわかるインタビュー

そしてついに今回の復活劇に繋がったのだが、試合後のインタビューでは「こんなに苦しい野球をずっと続けるのかと思うと本当にしんどいですけど、今日は本当に嬉しいです」と語った斎藤投手。その言葉だけでも彼の苦しみがよくわかる。

・斎藤投手の勝利に対するファンの声

「アカン泣ける…」
「斎藤佑樹やっぱかっけえわ、持ってる男だもんな」
「斎藤の活躍を期待してないプロ野球ファンはおらん」
「斎藤佑樹 二年ぶりの勝利きたああああ!!!!!」
「斎藤佑樹勝利のニュース聞いて泣きそうになってる」
「斎藤佑樹勝ち投手なってるやん!!!よう戻ってきたなぁ」
「斎藤佑樹のインタビューみたけど、うん、やっぱり絵になるなぁ」

……といったように、初めてといってもいい挫折を乗り越え、復活した姿に日本ハムファンだけではなく、プロ野球ファンから祝福の声が見られた。やはりみんなが彼の復活を待っていたのだ。

また、日本ハムの栗山監督も彼の復活を喜んでいるひとり。2012年には開幕投手に指名したことがある「エースナンバー18」の785日ぶりの勝利についてインタビューを受けると、その目には涙が浮かんでいた。

現在、チームはリーグ3位につけており、これからの後半戦では大事な戦いが続いていく。斎藤投手の第二の野球人生ははたしてどのようなドラマを生み出してくれるのだろうか。これからの活躍に期待したい。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし

▼785日ぶりの勝利でお立ち台には斎藤投手

▼こちらは試合のハイライト