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名は体を表すという言葉がある通り、やはり名前は大切なもの。新しい命が誕生したときには、人々は懸命にアイディアを出し合っては、 “良い名前” を考え出そうとするものだ。

では、あの有名企業の名前はどのようにして付けられたのだろうか? そこで、海外サイト「Just something」に掲載されていた『有名企業の名前の由来』を紹介したい。日本で有名な22の企業を選出してみたぞ!

1:NIKE(ナイキ)

ギリシア神話に登場する勝利の女神 “ニーケー” に由来。ロゴマークの “スウッシュ” は、この女神の彫像の翼が元となっているという。ちなみに、このロゴはグラフィックデザインを勉強していた学生キャロライン・デビッドソンによってデザインされたのだが、彼女に支払われたデザイン料は35ドル(約3500円)だったという。

2:adidas(アディダス)

創始者アドルフ・ダスラーの名前に由来している。アドルフの愛称 “アディ” と “ダスラー” をつなげたもの。兄のルドルフと共同で「ダスラー兄弟靴工場」を営んでいたのだが、仲たがいをしたことから会社は分裂。そして、『アディダス』が生まれたのだ。ちなみに、兄のルドルフは『プーマ』の創設者でもある。

3:Coca-Cola(コカ・コーラ)

コカの葉とコーラの実を原材料に使っていたことからこの名が付けられた。コーラの実は英語で「Kola nut」と書くが、“K” を “C” としたほうが見た目が良いという理由から『Coca-Cola』になった。また、今でもおなじみの筆記体で流れるようなロゴは、コカ・コーラの生みの親ジョン・ペンバートン博士の経理を担当していたフランク・ロビンソンが書いたものである。

4:Pepsi(ペプシ)

消化酵素「ペプシン」から名付けられたとのこと。アメリカの薬剤師キャレブ・ブレッドハムが調合した消化不良の治療薬に由来する。

5:Canon(キヤノン)

Canonの語源には、「聖典」「規範」「標準」という意味があるため、 “最新の技術とサービス活動において世界の標準となり、業界の規範として活動する” という企業精神が社名に込められているとのことだ。また、キヤノンの前身『精機光学研究所』が生み出したカメラの最初の試作機「KWANON(カンノン)」の存在も、社名を決める一因となっている。「キヤノン」の発音がこの「カンノン」と似ているからだ。

6:Nikon(ニコン)

当初「日本光学工業株式会社」だった社名の略式「ニッコー(NIKKO)」の語尾に「N」を付けて」男性的な印象にしたもの。1946年にカメラに付けられた「ニッコー」という名称が、のちに社名となったのだ。

7:Adobe(アドビシステムズ)

カリフォルニア州ポロアルトのアドビ川に由来している。アドビシステムズの設立者であるジョン・ワーノックの自宅の裏をこのアドビ川が流れていたことから、社名となった。

8:Amazon(アマゾン)

当初、「Cadabra.com」との社名だったが、英語で “死体” を意味する “cadaver” と音が似ていたため、「Amazon.com」に変更された。創設者のベゾスは、1番目のアルファベッドである “A” から始まる名にしたいと思っていたところ、“Amazon” という言葉を発見したのだとか。

“Amazon” には「エキゾチック、独特な、様々な」という意味があり、会社のイメージにピッタリだったことから採用。また、ベゾスは世界で1番長い川を「アマゾン川」と勘違いしていたようだが、実際はナイル川が世界最長。しかし、水量はアマゾンの方が圧倒的に多いという。

9:Audi(アウディ)

創始者であるアウグスト・ホルヒの名字 “ホルヒ” は、ドイツ語で「聞け!」という意味で、これをラテン語に訳した言葉が「アウディ」なのだ。会社の名前をどうするか話していたホルヒたちの議論を聞いていたある子供が、ラテン語に詳しかったため、この名前を提案したという。

10:SEGA(セガ)

セガの前身である「サービス ゲームス ジャパン株式会社」の “Service” と “Games” という単語のそれぞれ頭2文字が組み合わさってできた。エンターテイメントを通じて、社会奉仕しようという理念を表しているとのこと。

11:SHARP(シャープ)

1915年、現在の「シャープペンシル」である金属製の繰り出し鉛筆を発明。1916年に「エバー・レディー・シャープペンシル」と名付けて発売したところ、大人気となり、現在の社名となった

12:SONY(ソニー)

音という意味の英語「SONIC」の語源となったラテン語の「SONUS(ソヌス)」と、坊やという意味の英語「SONNY」からきているとのこと。また、どこの国の人でも簡単に発音できる名前にしたという。

13:Starbucks (スターバックス)

ハーマン・メルヴィルの長編小説『白鯨』に登場する一等航海士スターバックに由来する。また、あの緑のロゴに描かれているのは、ギリシア神話に登場する海の怪獣 “セイレーン”。

14:LEGO(レゴ)

「よく遊べ(play well)」という意味のデンマーク語「leg godt」を略したもの。また、レゴ社の理念でもある。

15:Intel(インテル)

当初、創立者のロバート・ノイス、ゴードン・ムーアは社名を「ムーア & ノイス」にしたかったのだが、発音が「モア・ノイズ(より騒音を)」という英語と似ており、電子機器会社のイメージに合わなかった。

そこで、ノイスの娘が提案した「Integrated Electronics」、省略して「Intel」という社名を採用することにしたのだが、ホテルチェーンの「Intelco」と似ていたため、ホテルから名前の使用権を購入。晴れて現在の社名となったのである。

16:IKEA(イケア)

創業者イングヴァル・カンブラードのイニシャル「I.K.」と、彼が育ったスウェーデン南部の農場エルムタリッドとアナグリッド村の頭文字「E.A.」を合わせたもの。「IKEA」という名前を登録商標したとき、カンブラードは弱冠17歳だったという。

17:Skype(スカイプ)

当初は、“sky(空)” と “peer(同等の人)” を組み合わせて「Skyper」としていたのだが、ドメインがすでに取得されていたので、“ r ” を取って、「Skype」となった。

18:セブン・イレブン

“朝7時から夜11時までの営業時間” が由来となっている社名。「セブン・イレブン」になる前の店は、元々サウスランド・アイス社の氷販売店だったのだ。ところが、客からの要望に応えて氷の他にもパンや卵などの食品も置くようになって、「コンビニエンスストア」へと発展していったとのこと。1946年に「セブン・イレブン」に変更するまでは、「トーテム・ストア」と呼ばれていたという。

19:3M(スリーエム)

あのポストイットなど3万点以上もの製品やサービスを擁する『3M』は、「Minnesota Mining & Manufacturing Co.(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリン社)」だった社名が省略されたもの。それぞれの頭文字 “M” がとられているのだ。

20:ギンビス

レストラン「銀座ベーカリー」を経営していたが、お菓子事業に特化し、「銀座ビスケット=ギンビス」と社名を変更したという。お菓子『たべっ子どうぶつ』や『しみチョココーン』などが有名。

21:カルビー

カルシウムの「カル」と、ビタミンB1 の「ビー」を組み合わせたもの。両方とも生きる上で大切な栄養素であり、人々の健康に役立ちたいとの思いが込められているのだそう。

22:湖池屋

創業者である小池和夫の出身地である長野県にあった大きな湖のように、会社を大きく成長させたいとの願いを込めて、小池の “小” の字を “湖” に変えて「湖池屋」としたという。

参照元:Just something(英語)、カルビーコイケヤ
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.