マルチ商法やデート商法、催眠商法など、世の中には「悪徳商法」と呼ばれるものが存在する。そのような手口の中で、国民生活センターが「最近、相談者が増えている」として、特に注意を呼びかけたのが「送りつけ商法」だ。

これは簡単に言うと、消費者のもとに注文していない商品を勝手に送りつけて、後で料金を請求するというもの。現在目立っているケースでは、なんとアダルトDVDが送られてくるのだとか! 被害にあわないためにも、手口の詳細と対策を確認しておこう。

・注文していないモノを送りつけて代金を請求する「送りつけ商法」

国民生活センターによると、2014年5月以降、消費者の元に申し込みをしていないアダルトDVD が届けられ、後日料金を支払うように請求されたという相談が、全国の消費者生活センターに多く寄せられているという。その際の請求金額は約60万円、被害者は30〜60代の男性とのこと。

・違法なアダルトDVD

しかもそれらのアダルトDVD は、一般的なアダルトDVD ではない。国民生活センターが確認したところ、モザイク処理が施されていない、違法なDVD 、すなわち裏アダルトDVD だというのだ。ちなみに、このようなDVDの販売は、それ自体が法律に抵触する恐れがある。

・クーリングオフ無効と書かれている場合も

実際に被害にあった人によると、問題のDVD は4〜5枚。DVD の表面に何も書かれていない場合もあれば、数字だけ書かれていたケースもあるようだ。また、中には「クーリングオフできない」と書かれた紙切れが入っているケースもあるとのこと。

細部は被害者によって異なるが、勝手に違法なアダルトDVDを送りつけておき、後で高額な料金を請求してくる点は共通している。また場合によっては、執拗に電話がかかってくるケースもあるらしい。

・注文していなければお金を払ってはいけない

では、もし自宅にこのようなDVDが突然届いたら、どうすればいいのか? 国民生活センターは「注文していないならば代金を支払う必要はない」と呼びかけている。

男性の中には、後ろめたさや面倒なトラブルを避けたいという気持ちから、ついつい支払ってしまう人もいるかもしれないが、ここは要注意! とにかく、身に覚えがないなら支払わないことが一番大事なようだ。

なお、送りつけられたDVD は、送りつけられた日を含む14日間保管をすれば、15日目以降に処分をしてもよいとのことである。

・業者に連絡をとるのはNG

身に覚えのない商品が届いた場合、ついラベル等を見て電話で問い合わせしてしまう人もいるだろうが、これはNG。業者に電話番号などの個人情報を知られる恐れがあるからだ。もし向こうからかかってきた場合は、「契約していない旨」を伝えて、きっぱりと断ろう。

・困った場合は消費者センターまたは警察へ

また、支払いを強く迫られたりした場合は、近くの消費者センターに相談するのがいい。違法性の高い商品なので、警察に相談するのもアリなのだとか。とにかく、困った時には消費者センターもしくは、警察へご連絡を!

参照元:国民生活センター
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼このようなDVDが実際に届くのだという
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