tubing1

増税の影響でタバコの価格はグングン上がっている。ほとんどの銘柄がいずれ、1箱500円になるのではないだろうか。ただでさえ消費税増税で、安易に買い物がしにくくなっているなかで、「禁煙」の二文字が頭をよぎっている喫煙者も少なくないはず。

もしかしたら、手巻きタバコに切り替えれば、出費が抑えられるのでは? そう思った記者(私)は早速巻きタバコを買いあさって、自分に合いそうなものを探している。だが、そもそも本当に出費が抑えられるのだろうか? 通常25グラムで販売している巻きタバコ(シャグ)をすべてタバコにしてみた。そうしたところ、意外なことが判明したのである!!

・ムラをなくすためにチュービングマシンを使用

今回検証のために使用したのは「チュービングマシン」である。これは、シガレットチューブという、タバコの葉が入っていないチューブに、タバコを充填するための器具だ。手で巻いてもよかったのだが、それだと1本1本の量にかなりのムラが出てしまうので、できるだけ平均的に作れるように、この器具を使用することにした。

・意外と扱いが難しい

以前ご紹介した、箱型ローリングマシンは、フィルター・タバコの葉・紙をセットしてフタを閉じるだけで、1本のタバコが完成した。だが、このチュービングマシンは少々面倒だ。マシン中央の溝に葉を均等に敷き詰め、セットしておいたシガレットチューブを慎重にスライドさせて、葉を流し込むのである。

・30本が出来上がった

いくぶん手間はかかるが、個体差が少なくできあがるので、1本1本地道に作っていった。そして約1時間半を費やし、すべての葉をチューブに詰め終わった。出来上がったタバコの本数は30本である。さて、本当にお得なのか? 1本あたりの単価は次のようになる。

・1本あたりの単価を比較

市販のタバコ(例マルボロ) 1箱460円(20本) → 1本あたり 23円
巻きタバコ(キースシャグエキゾチックテイスト) 1袋620円 + チューブ 1本3円(30本) → 1本あたり 23.7円

うおーーーーッ!! 一緒じゃないか! 巻き方にもよるとは思うが、もっとお得だと思っていた。誰かが「1袋で100本とれる」と言ってたが、ウソじゃないかッ!? 巻く手間を考えると、損してる気がするぞ。

・自分なりの吸い方を楽しむべき?

今回はレギュラーサイズのチューブを使用したのだが、スリムサイズを使えば、当然仕上がる本数は変わってくる。また手巻きで細く作るようにすれば、同じように本数は稼げるはずである。まあ、何本吸えるか? だけが手巻きタバコの楽しみではないので、葉っぱの種類やフィルター、紙に凝るのも楽しいだろう。自分なりの吸い方を見つけるのが、本当の楽しみ方なのではないだろうか。

でもまさか、金額的に変わらないとは……。ちょっとショックや……。

執筆: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24


▼チュービングマシンに使用する、レギュラーサイズのチューブ
tubing2

▼中にタバコの葉は入っていない。ただの筒状の紙である
tubing3

▼これに、チュービングマシンでタバコを詰めていく
tubing4

▼まずマシン中央の溝に葉を詰める。できるだけ均等に敷き詰めるのがポイント
tubing5

▼先端にチューブをセットする
tubing6

▼フタを閉じてツマミをつまんだまま、手前へゆっくりとスライドする
tubing7

▼スライドし切ったら、今度はそのまま逆方向にスライドさせる
tubing8
tubing9

▼これで1本完成
tubing10

▼約1時間半で30本をつくることができた。結構手間がかかる
tubing11