車の事故は起きてからでは遅いもの。わずかな油断が悲劇を呼ぶことがあり、ドライバーは常に細心の注意を払っておかなければいけない。今回ご紹介する中国で起きた大事故も油断が生んだものであり、目を疑うような光景になってしまった。
・一連の流れ
中国で撮影された写真は、林の中で車が空中浮遊している一枚。まるで映画のようなシーンだが、こうなった理由を簡潔に文章で表すと次のようになる。
「坂道で車を停車 → 駐車ブレーキを引く → ニュートラルで車を放置 → 急な坂道に車が耐えきれず → 滑り落ちるように森へダイブ → アクロバティックな体勢で停止」
……といった流れで、雑技団もビックリの形で車が止まってしまったのだ。
・油断が生んだ事故
車を停車した時に駐車ブレーキ(サイドブレーキ)を引くことは当たり前のこと。このドライバーも駐車ブレーキは引いていたが、短時間ならいいだろうということで “ニュートラル” のままで車を放置したそうだ。が、このちょっとした気持ちがまずかったのである。
・駐車ブレーキだけでは安心できない
たとえ駐車ブレーキを引いた状態としても、耐えられる以上の力が加わってしまうと推進力が勝る。今回の事故は急斜面で駐車ブレーキに耐えることのできない力が働いたことで起きてしまった。
車が故障した際、ニュートラルにして車体を押す光景を考えるとわかりやすいだろうか。押して車が動くように、力が加われば車は動く。そう、ニュートラルとはギアが噛み合っていない状態のことを指し、制止し続ける訳ではないのだ。
・パーキングにして駐車するようにしよう
中国で起きた事故は信じられないような光景だが、些細な油断から生まれてここまでの規模になった。どんなに短い時間であれ、席を外す際はセレクターをパーキングにすることにしようと思わせてくれる一枚である。