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アンコールワットのお膝元、カンボジア・シェムリアップ市に昨年いきなり、吉野家がオープン。そして遂に、首都の玄関口、プノンペン国際空港の一番目立つ場所にも二号店がオープン! はるばるカンボジアまで来て、最初に目にするレストランが吉牛ってのも、異国情緒的にどうなんだろうという疑問はあるが……。

垢抜けた吉野家に入ると。値段は牛丼の並が4ドル(約400円)。独自メニューのコンボ丼は6ドル(約600円)、なぜか唐揚げとともにレギュラーメニューのチキンナゲットは3.5ドル(約350円)。

日本と比べ若干お高い価格設定だが、遠いふるさとの味が楽しめるなら、たまにはいいか……と思いきや、食べてびっくりちょっとちょっと! いいから店長呼んで!

・店長は呼ばなかったけど、これはひどいよ!

何がひどいって奥さん。チキンナゲットがまずひどい。見た目は居酒屋の鶏皮せんべい。食感はペラペラ、フニャフニャ。スカスカ。見てびっくり、食べて絶句。しかし、本当にひどかったのはメインの牛丼だった。

・箸の先からご飯がパラパラ、これ、ホンモノの吉野家なの?

なぜかスプーンが添えられて登場した牛丼。肉は日本の吉野家で出てくるそれと、寸分違わぬ食感と味である。これはいいとしよう。食べてびっくりはコメだった。すくうそばからパラパラ落ちる、箸で食べるのは不可能。だからスプーン常備なのか……。

コメに罪はない。単体なら、タイ料理屋とかで出てくるごく普通のコメだ。嫌いではない。ただ、牛丼に使うのはルール違反だよね! これが中国あたりのパチモノ吉野家なら苦笑いだけど、本家で、しかも日本より高い金出して、わけのわからない牛丼食わされたと思うと、なんか腹が立ってきたよ!

・もしかして俺だけ!? 確認してみた

シェムリアップ店で食べた牛丼はジャポニカ米だった。もちろん、ジャポニカ米はカンボジアでも普通に売っている。なにが起きたの? ヤバイだろ?  だれも気がつかないのか? 同行した友人も、コメを喰った瞬間、目を丸くしている。

もしかして、今日はたまたま米が切れて、やむなく従業員の弁当箱から補充したとか、深いワケがあるのかもしれない……。そこで、近頃この店で食事をしたプノンペン在住の友人・知人に電話。3人に確認したところ、全員が同じ理由で首を傾げていた事実を、この場を借りて吉野家の偉い人に進言させてもらいます。

台北、上海、香港、バンコク、シンガポール。あちこちで吉野家の牛丼を食べた私だが、今日は心がすぐれない。十数年連れ添った妻が実はレズだった……そんな気分だ。

Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

▼プノンペン国際空港の一等地にあの店がオープン。
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▼ガラス張り。おしゃれなコーヒー店みたいな……?
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▼NGOみたいな看板。
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▼国際ビジネスマン風の客が牛丼をエンジョイしていた。
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▼レジの女性店員。
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▼二種の味が楽しめるコンボ丼をセレクト。
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▼唐揚げ、チキンナゲットもあるよ。
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▼地元系スイーツも始めました。
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▼店内では金持ちボンボン風のカンボジア人がランチ。
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▼ナゲットが鶏皮っぽい。
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▼見た目は普通の牛丼なんですけどね。
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▼コンボ丼。見た目はともかく……
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▼ご飯がパラパラのインディカ米だった。ありえない。
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