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皆さんは覚えているだろうか? ランディ・ムーア氏が監督を務めたブラックファンタジー『Escape from Tomorrow』という作品を。これは、米カリフォルニア州のディズニーランドで、無許可で撮影を行い、つくり上げたホラー映画である。

2013年10月より、アメリカの映画館で上映され、現在までディズニーに訴えられずに済んでいるという、奇跡的な作品だ。昨年もっとも話題になった問題作のひとつ、といっても過言ではない。それがなんと日本でも上映するかもしれない。すでにティーザー動画が公開されているのだ。どんな作品なのか、めっちゃ気になる!!

・まさかパーク内で映画を撮影するとは

実は米ディズニーのパーク内では、「個人が楽しむ範囲」で「他人に迷惑をかけないこと」という撮影に関する決まりがある。これを逆手にとって撮影されたのが、今作品である。迷惑をかけないからといって、まさか映画作品を撮影するなんて、さすがのディズニーも考えつかなかったはずだ。しかもブラックファンタジーを作るとは……。

・中年男性の妄想、現実逃避

物語は、うだつの上がらない中年男性の妄想を描いている。口うるさい妻と、言うことを聞かない2人の子どもを持つ、主人公のジム。ある日突然会社に解雇を告げられ、現実からの逃避を考えるに至る。そんなときに訪れた「夢と魔法の国」、ディズニーランド。楽しいはずの家族旅行は、ジムの妄想と幻想に彩られ、不気味な悪夢へと引きずり込まれて行く。

・不可思議な世界へ

映像は全編モノクロで、パークの華やかな雰囲気をオドロオドロしいものへと変貌している。ティーザー動画を少し見ただけで、その不可思議な世界観にとりこまれてしまいそうだ。はたして、物語はどんな結末を迎えるのだろうか? そして、ディズニーはこのままこの問題作を放っておくのか? 気になるところである。

参照元: Escape from Tomorrow
執筆: 佐藤英典