青森県下北半島・恐山──。毎年夏になるとイタコと呼ばれる老婆が山のふもとに集い、全国から訪れた人々に死者の声を伝える。だが、下北半島の突端にある恐山は遥か遠く、そう易々と行ける場所ではない。

もっと簡単にお手軽に、異世界からのメッセージを聞く方法は無いものか? ベクトルは違うが、東京・高田馬場にコーヒー代だけで神の宣告が受けられると評判の、その名も「預言カフェ」という店があると聞いて急行した!

・迷える子羊たちで超満員! 一時間待ちはザラ

高田馬場のうらさびしい一角に、真っ赤な看板を掲げる預言カフェ。シンプルな内装の店内にはピアノ、中央に大きな十字架がかかっている。

平日の昼過ぎというのに店内は大混雑。順番待ちは10名以上。二人の男性客がいたが、あとは全員女性だ。待機リストに名前を記入し、ひたすら待つ。

・預言者はエプロン姿

呼ばれて席に着くと、エプロン姿の女性が慌ただしく走り寄って来るや、オーダーを取ると見せかけ、私の横にドシリと腰を下ろした。魔女みたいな人が来るかと思いきや、彼女が預言者だったのだ。ちなみに、ウェイトレスは別にいる。

「録音してくださいね。いいですか?」

えっ、オーダーもまだなのに……。そして、意外なことに預言は録音オーケー。というか、録音を勧められる。急ぎ、スマホの録音アプリを起動した。

「ハイ、主は云われます……✕◯▼□△◎△□──」

・ラッパー顔負けのスーパートーク

なぜ録音を勧めたか、始まって納得。喋るスピードが半端ない! 預言は1分程度で終わるが、後ろがつかえて焦ってるのか、主がとてつもない早口なのか、リアルタイムでは何を言ってるのかほとんど理解できないラッパー顔負けのマシンガントークだ。

録音しないと、とてもじゃないが飲み込めない。参考までに録音データを何度か聞き返しても、抽象的すぎて全容は理解できなかった。

しかしながら、連日これだけの客が訪れ、リピーターだらけなのも事実。通えば理解できるようになるのかも?

「おまえ明日死ぬぞ!」とか言われたらどうしようかとドキドキしたが、預言はおおむね ほんわかした内容。新宿界隈で未来に不安を感じたら、行ってみるのも悪くない。ただし、待ち時間は覚悟すること。

・今回ご紹介した店の詳細データ

店名 珈琲専門店 預言CAFE
住所 東京都新宿区高田馬場4-2-38 宏陽ビル1階
時間 14:00~18:30
休日 土日・祝日

Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

▼寂しい路地裏の赤い看板が目印
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▼おしゃれな普通のカフェです。
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▼平日だけしか営業してないんだよなぁ。
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▼お値段はお高め。預言もコミと考えると安い。
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▼強要したり洗脳したりしないから安心して!
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▼女性客で大混雑。この日は約15人待ち。

▼こちらの名簿に名前を書いて、ひたすら待ちます。

▼録音オーケー。音声ファイルのメール送信もしてくれるらしい。
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