「女の髪の毛には大象もつながる」。この言葉は、女の色気がいかに男を引きつけるかを表した諺(ことわざ)だが、男女関係なく髪が印象を大きく左右することは、もはや常識だろう。髪だけではなく、あらゆる体毛にも気を配るのが現代人だ。

しかし、人々の関心は髪型や色、手入れなど、表面的なことに終始しがちではないだろうか? ということで今回は、海外サイトに紹介されていた「知られざる『髪の毛』にまつわる40の真実」をご紹介したい。

1. 中国産の醤油に、頭髪から抽出されたアミノ酸が含まれていた。
2. 頭髪から、ピザやベーグルなどの添加物を作ることができる。
3. 頭髪全体は1年間で合計16kmも伸びる。
4. 健康な髪の毛は濡れたとき、元の長さから30%も伸びる。
5. 髪の毛は、水に混ざった油をスポンジのように吸い取る働きがある。そのため、石油流出などが起こった時などに人毛が石油吸収剤として使用される。
6. ひとり分の頭髪全体で、2頭の象の重さ(約12トン)に耐えることができる。
7. 性行為ができるという期待が発毛を促進する。
8. 髪の毛がある人は、1日に平均40~150本もの髪の毛が抜ける。
9. 頭皮から出た部分の髪の毛は、すでに死んだ細胞の集まり。
10. 世界人口の2%がブロンド。
11. 世界で最も多いのが黒髪。
12. 最もめずらしいのが赤毛で、世界人口の1%ほど。赤毛人口の割合が一番高い国はスコットランドで人口の約13%。しかし実際の人口数ではアメリカが一番多い。ちなみにアメリカの赤毛人口は2〜6%。
13. アメリカでは1950年、髪を染めた女性が7%だったのに対し、現代その数は75%にものぼる。
14. ブロンドの髪は、黒髪や茶髪の3倍の価格で売れる。ちなみにブロンド髪100グラムの料金は約1600ドル(約16万円)。
15. 体細胞で、骨髄に次いで成長が早いのが頭髪。
16. 髪の毛の色による平均頭髪数はそれぞれ違う。金髪は約14万6000本。黒髪は約11万本。茶髪は約10万本。赤髪は約8万6000本。
17. 髪の毛の横断面は人種によって異なる。黄色人種は丸形。黒色人種は扁平形。白色人種は楕円形。
18. 毛からは、ミネラルやドラッグなど血中の成分が分かる。
19. 毛は法医学の証拠となることが多い。
20. 毛だけでは性別が分からない。
21. 人体で毛がはえない部分は、足の裏、手のひら、粘膜部分、唇(くちびる)だけ。
22. 全身の毛包が、胎児5カ月あたりで形成される。ちなみに「毛包」とは、皮膚内で毛根を包んでいる部分のこと。
23. 体全体の毛包は約500万個。
24. 鳥肌は毛包筋が収縮することで起きる。
25. シャンプーの語源は、ヒンドゥスターニー語の「Champna」。意味は「筋肉をもみほぐすこと」や「マッサージ」。
26. 男性が一生でヒゲ剃りにかけるトータル時間は約5カ月。
27. 女性が1週間で洗髪・乾燥・スタイリングにかける時間は約1時間53分。これを65歳まで続けると、合計7カ月以上になる。
28. 女性は1年間で、平均780ドル(約8万円)もスタイリング剤に費やす。
29. 剃らなければ、ヒゲの長さは一生で約9メートルにもなる。 
30. 「ハゲてきたな」と思った時点で、すでに50%もの髪の毛を失っている。
31. 世界一髪の長い記録は、ベトナム人「トラン・バン・ヘイさん」の6.8メートル。重さは10.5kgであった。ちなみにギネス記録は、中国人の謝秋萍(しゃ しゅうへい)さんの5.627メートル。
32. 脱毛が始まったのは古代エジプトから。
33. 古代ギリシャでは、「ブロンド=娼婦」とされていた。
34. 古代ローマ時代の女性は、鳩のフンでブロンドに染めていた。
35. ルネサンス期のヴェネツィアの女性は、馬の尿でブロンドに染めていた。
36. ロシア帝国のピョートル1世は、ロシアの西欧化を目的として、1705年にヒゲ税を導入した。
37. 上記「ヒゲ税」の納税者には「ヒゲ・トークン」なるものが渡され、そこには「ヒゲ税納税済み。ヒゲは無駄なものだ」と記載されていた。
38. ルネサンス期の女性の間では、生え際の髪の毛を抜き、額を広くすることが流行していた。
39. 古代ローマ時代、赤毛の女性は「死後にヴァンパイアになる」と考えられていた。
40. ヴィクトリア期、宝石やロケットは愛する故人の髪の毛で作られていた。

はるか昔から人間は、自分たちの髪や毛にこだわりを持ってきたようだ。私たちも、あまり髪の毛にとらわれすぎず、それでいて無頓着にもなりすぎず、末永く付き合っていきたいものだ。

参照元:Hair Less Geeks(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.