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SF映画をより迫力のあるものに仕上げるために、メイクや視覚効果は欠かすことができない。現在用いられている特殊効果の礎を築いた人物の一人に、スタン・ウィンストンが挙げられるだろう。彼は低予算で制作された『ターミネーター』で脚光を浴び、同作続編でアカデミー賞の視覚効果賞とメイクアップ賞を受賞している。

残念ながら2008年に他界してしまったのだが、彼の作った学校に、その意志を継ぐ素晴らしい才能を持った若者がある。彼はボール紙で何でも作り上げてしまうのだ。最近『アイアンマン』のパワードスーツが話題を呼んでおり、「ボール紙のトニー・スターク」と呼ばれている。

・中学で目覚める

ボール紙のアーティスト、チュン・カイシャンさん(20歳)は、スタン・ウィンストンスクールで映画の特殊効果を学ぶ台湾出身の学生だ。中学の時にペーパークラフトに目覚め、高校からボール紙で物を作るようになったそうである。

・原寸大を作るにいたる

これまでに『トランスフォーマー』のオプティマス・プライムや恐竜、ドラゴンなど、好きなキャラクターを作っている。次第に創作するサイズも大きくなり、パワードスーツは原寸大を再現するにいたっている。

・材料費ゼロ、完成まで1年

アイアンマンを1度見た時からその魅力にハマってしまい、すぐに作ることを決意したそうだ。しかし、作中のトニー・スタークのようにお金がある訳ではない。トニーは膨大なお金をかけてパワードスーツを完成したとされているのだが、彼のスーツは原材料費ほぼゼロ。その代わり完成まで1年を要したという。

それにしても、つくり上げる作品の質感が素晴らしい。彼が学習を終えた後に、その才能をどのように生かしていくのだろうか。将来が楽しみだ。

参照元: STAN WINSTONODDITYCENTRAL、Facebook 鍾凱翔(英語)
執筆: 佐藤英典
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