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アメリカでは以前から、犯罪者の増加にともない刑務所不足が問題になっている。新たに入獄する囚人がいるからといって、刑期の長い囚人を釈放する訳にもいかず、慢性的な問題になっているのだ。

最近、海外の哲学者がこの問題に関する驚くべき提案をして注目を集めている。 レベッカ ・ローチ博士は、薬で囚人の体感時間を引き延ばすことによって、1000年の刑期を8時間半で終わらせることが可能であると主張しているのである。たしかに理屈のうえではその考えも成り立つのだが、重い罪を課せられた囚人がもし本当に1日足らずで出所したら、一体どうなってしまうのか?

・長期懲罰がもたらすもの

ローチ博士は、先進技術が変えるであろう刑罰の未来について専門チームを組んで研究に取り組んでいる。博士は重い罪を犯した囚人たちが、長期の懲罰で延命することにより、さらに犯罪を重ねる可能性を危惧しているという。

・時間をゆっくり感じさせ高速で処理

博士は向精神薬を例に挙げて説明している。時間がゆっくりと流れているように感じる作用を利用し、「1000年服役したと感じさせる錠剤や液体が開発されることになる」と専門誌に語っているのだ。さらにコンピュータを使って人の意識をアップロードして高速で処理すれば、1000年服役をたった8時間半で終えることになると考えているようだ。

・8時間半で出所するとどうなる?

これはあくまでも博士の考える展望であり、実際にそのような未来が来るかどうかはわからない。だが、刑務所不足の問題を解消し、囚人にふさわしい罰となる可能性もあるだろう。実現する可能性は極めて低いと思うのだが、もし仮に実現したとしたら、囚人の意識はどうなってしまうのだろうか? また8時間半で服役を終えた囚人が街に出たら、被害者やその家族はどう思うのだろう?

囚人の社会復帰や更生も、刑務所の担う役割のひとつである。機能的・合理的に刑期を完了するだけでは、とても社会復帰することができないと思うのだが、皆さんはどう思うのだろうか?

参照元: The Thelegragh(英語)
執筆: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24