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2月14日は「バレンタインデー」。日本では女性から男性に、チョコレートと共に思いを伝える日として古くから親しまれている。また職場などでは、義理チョコを配って人間環境を円滑に保つ機会としても活用されているようである。だが、チョコレートはどのくらいの役割をはたしているのだろうか?

また義理チョコをもらうとホワイトデーにお返しをしなければならないのだが、これもまたもらったがために発生する義務のようなもの。その費用をほかのことに活用できないだろうか? と、1993年からチャリティ募金に切り替えた会社がある。共栄火災海上保険株式会社は20年以上この取り組みを続け、これまでに西アフリカの国に約3000万円も寄付したそうだ。

・儀礼的となった義理チョコ

同社によると、「職場でなかば儀礼的となった義理チョコの配布やホワイトデーでのお返しを、もっと有意義な目的に使えないかと始まった」と説明しており、社員が自発的に募金活動を開始したそうだ。

・一口500円からのチャリティ

1993年に女性社員の有志が発起人となって、一口500円の「義理チョコ・あげたつもり・もらったつもり”バレンタイン・チャリティ募金」をスタートした。この前年に社内調査をしたところ、義理チョコにかかる費用は平均して4~5000円だったそうだ。そのお金をもっと有意義に使うために、NGO「マザーランド・アカデミー・インターナショナル」を通じて、西アフリカ・マリ共和国の難民キャンプの支援活動資金として寄付されるようになったのである。

・積み重ねがもたらしたもの

そのささやかな取り組みも今年22年目を迎えた。過去のチャリティで、医薬品保管庫兼学習所を建設、医薬品の援助や植林、水田づくりなどに役立てられており、総額2981万円を超える金額が集まったそうである。取り組みはささやかでも、その積み重ねがもたらしたものは計り知れない。

たしかに義理チョコは儀礼的なものである。なくても良いと考える人は、少なくないかもしれない。同社のように、新しい意義を見出して実際に誰かの役に立つのは大変素晴らしいことだ。きっとこの会社の人たちにとって、バレンタインデーは恋人同士に限られた日なのではなく、もっと大きな意味を持っているに違いない。

参照元: 共栄火災海上株式会社