ffcd

『ファイナルファンタジーX』は2001年に発売されたプレイステーション2のゲームだ。続編である『ファイナルファンタジーX-2』とあわせると、世界で1400万本も出荷された人気作である。そのHDリマスター版がプレイステーション3 と PSVITA で12月26日に発売された。

・音楽産業の概念を変える

その発売前日、12月25日に同ゲームの『FINAL FANTASY X HD Remaster Original Soundtrack』がリリースされていたのをご存じだろうか? しかもこのサントラ、「現代の音楽産業の概念を変える革命的なもの」といわれているのだ。

・『バーニーグランドマン』の前田康二氏

このサントラがどう革命的なのか? 同作品のコンセプト、マスタリング、そしてオーサリングまで携わった日本トップクラスのマスタリングスタジオ『バーニーグランドマン』の前田康二氏にお話をうかがった。

・CDではなくブルーレイディスク

今回のサントラは CD ではなくブルーレイディスクを使用している。12年前にリリースされたプレイステーション2版のサントラはCD4枚組だったのに対し、今作はブルーレイディスク1枚にすべてが収録されている。しかもその音質は 96khz/24bit というハイクオリティで、簡単にいえば「CDの2倍の音質」で楽しめるようだ。

・ファンが喜ぶ映像

このサントラの画期的な魅力は音だけではない。同ゲームのアートワーク、設定画像、グラフィックが、絶え間なく数々の名曲とともに繋がれている。「日本は『テレビ歌謡』という文化が根付いていて、音楽に映像がついていないと伝わりづらい。こういった試みでゲームファンにより楽しんでもらえるのでは」と前田氏は語る。

・ローカルLANでスマホや携帯音楽プレイヤーでも聴ける

「どんなにブルーレイがすごいと言っても、どこででも聴けるわけじゃないから困る」と思うかもしれないが、そこもちゃんとフォローされているので問題ない。収録曲のMP3圧縮データが、最初から本体にはいっているのだ。パソコンや iPhone やアンドロイドなどを繋げば、自由に楽曲を移すことができるのだ。しかもその MP3 は 320kbps という高音質仕様。

・音楽の伝え方も進化させないといけない

「近年、CD をあけてワクワクするという商品が減ってきている。映像の世界は日々進化しているのに対して、音楽の伝え方も進化させないといけないのでは」と、今の音楽産業に危機感を示す前田氏。

・ゲームよりこのサントラが欲しい

このサントラ、「ゲームよりこのサントラが欲しい」と言うアーティストもいたくらい音楽業界では注目されている。スクエア・エニックスの公式サイトには「Blu-ray Disc Musicって何?篇」「実際に操作してみよう!篇」「レッツMP3ダウンロード篇」等の動画が掲載されている。気になる方はチェックしてみてはどうだろうか。

参照元:SQUARE ENIX
Report: ユーニーマン(鮒蒸B).

ffcd2
fp