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ディフェンダーはクリアをする際に身を投げ出してゴールを死守することがある。それではボールを投げ出して守ることはあるだろうか。いや、聞いたこともないし、ありえない。

おかしなことだと思うが、実際に起きてしまうのだから世の中何が起こるかわからないものだ。今回はボールを投げ出してクリアしてしまった様子を動画「Kasimpasa – Besiktas Macinin İlginc Pozisyonu」と共にご紹介するぞ。

・トルコでの出来事

珍事が起きたのは、2013年12月15日にトルコ・スーパーリーグ(1部)で行なわれたカスムパシャSK vs ベジクタシュJKの試合だ。ベジクタシュ1点リードの前半29分にそのシーンはやってくる。

・一連の流れ

攻める白のベジクタシュに対し、守る青のカスムパシャ。その一連の流れを簡潔に表すと次のようになる……

さりげなくピッチ内にボールが乱入 → DFドンク選手が拾う → 拾ったことでオフサイドが取れなくなる → 決定機を作られてしまう → 手元にあったボールをぶつけてクリア → ブーイングの嵐

……といった流れだ。ピンチでとっさの判断であっただろうが、このプレーはいかがなものか。

・下された判定

通常、ピッチに2つのボールが入った場合は試合が止められる。しかし今回は流れの中で入ってきており、主審も気づいていない。結果的にイエローカードという判定が下されるが、判断に困るプレーだったに違いない。

・ヒートアップする試合

一連のプレーの影響からか、ボールだけでなく熱狂的なファンまでもがピッチに乱入したこの試合。取り押さえられた乱入者に対して暴力行為を働いた選手が退場処分となったりと荒れに荒れた試合でもあった。

ちなみに試合結果は、ホームのカスムパシャが2—1でベジクタシュを下して終了。不運が重なって生まれたプレーがいらぬ波乱ばかりを招く、めずらしくも後味の悪い一戦であった。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし

▼こんなクリアは前代未聞だ

▼荒れた試合でもあった