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目・耳・口を両手で覆っている3匹のお猿さんをご存知でしょうか? かの有名な「見ざる聞かざる言わざる」です。日光東照宮の三猿で有名ですよね。「悪いことを見たり、聞いたり、言ったりしないようにしましょう」という意味です。今回はこの教えを、女性の恋愛にも当てはめて考えてみたいと思います。

・見ざる!

これはなんといっても、「彼氏のケータイ・スマホを見てはいけませんよ」という意味に通ずるでしょう。どんな事情があろうとも、ケータイチェックは不幸の元凶でしかありません。彼氏の浮気を疑っているのなら、ケータイを見るよりも鏡を見ましょう。「ひっどい二重アゴ! これじゃ浮気されても当然だわ」とか、「般若みたいに険しい顔をしているわ! 彼は優しい女性を求めているだろうに」とか、自分自身を見つめ直すことができるはずですよ。

・聞かざる!

「私のこと好き?」とか「私のこと愛している?」という愛情確認の詰問は男性を萎えさせます。そりゃ、好きとか愛しているとか言われるのは女性として嬉しいものですが、日本男児たる者、愛だの恋だの気安く口に出すものではないですよ。

強制的に吐かせた愛の言葉で、貴女は本当に満足ですか? 容疑者を取り調べる捜査員じゃあるまいし、吐かせりゃいいってものでもないでしょう。一緒に過ごしている時のごく日常的な会話の断片や態度からも、十分に愛情確認はできるはずですよ。

・言わざる!

「結婚したいなー」とか「早く子ども欲しいなー」とか、彼氏を焦らせる言葉は極力言わないようにしましょう。二人の気持ちが結婚という同じ目標に向かって一直線ならノープロブレムですが、貴女の気持ちだけが先走っている場合は、そこに温度差が生じます。「結婚を急かされるくらいなら別れよう」と思わせてしまいますよ。

愛する彼氏と早く結婚したいという気持ちは決して間違いではありません。しかし、その気持ちを馬鹿の一つ覚えみたいに「結婚! 結婚!」と繰り返すのは芸がないですよ。彼氏が、「このコと結婚したいなぁ」と自然に思えるような努力をしたほうが、結果的には近道なはず。

以上、三点を死守することで、貴女とカレの関係性は良い方向へと進んでいくはずです。お猿さんにちなんで、恋愛における不安を取り去る(猿)工夫をしましょう。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
illustration:Pyocotan