2013-10-11_193350
何とも痛ましい事件が起こった。なんと、20歳の大学生が満員電車の中で殺害されたという。

それだけでも衝撃的なニュースだが、さらにショックな事実が明るみになった。車両内で犯人が凶器を振り回していたにもかかわらず、乗客は誰一人気づいていなかったというのだ。その理由は、スマートフォンに夢中になっていたからである。

・大学生が満員電車で殺害される

事件が起きたのは、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコだ。2013年9月23日、カリフォルニア州立大学に通う大学生(20)が電車に乗っていた。彼が、大学の最寄駅で降りようとしたところ、突然、見知らぬ男に銃撃され亡くなった。

犯行は突発的。大学生は、特に理由もなく撃たれてしまったのだという。そして犯人はそのまま立ち去った。

・周りの乗客はスマホに夢中で犯人に気づかず

この事件について、警察からさらに衝撃的な発表があったのだ。監視カメラを確認したところ、満員電車内で犯人が銃を振り回しているにも関わらず、周りの乗客はスマートフォンに夢中になり、誰一人その危険性に気づいていなかったというのだ。一番近い場所だと30センチも離れない場所だったそうだ。

・警察が注意喚起「スマホに夢中になることで危険を察知できなくなっている」

サンフランシスコ地検のジョージ・ガスコン氏は「スマートフォンに夢中になることで、差し迫った危険を察知できていないという危ない状況に陥っていると言えます」と、懸念を示した。

さらに、「周囲に対する注意力が下がり、それが恐ろしい結果を招くことがわかりました。命というのは一瞬でなくなってしまうのです」と、警告している。

・誰かが気づいていれば、と思わずにはいられない

ガスコン氏の言うように、スマホに夢中になって注意力散漫になることで起こる事故は後を絶たない。歩きスマホがいい例だ。今回の事件も、もし、誰かが気づいていれば、撃たれて亡くなった大学生の命は救われたかもしれない。そう思うとやりきれない気持ちでいっぱいだ。

車内で、待ち時間に、スマートフォンはその退屈な時間を楽しい時間に変えてくれるツールだ。だが、そのことにより悲劇を生んでしまうのでは元も子もないと言えるだろう。なお、犯人はその後、別の場所でも人に銃を向けたとして、逮捕されている。

参照元:sanfrancisoPDToronto Sun(英語)

▼サンフランシスコ市警が公開した監視カメラに映った容疑者