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2012年6月に演劇ユニットの旗揚げ公演を行った千絵ノムラさんが、10月に第3回公演『青いユートピア』を行う。彼女は2013年11月に、コラージュ・ロマン幻の名作『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』の一人芝居を行っている。普段はライターやワークショップデザイナーとして活躍する彼女なのだが、新しい舞台は一体どんなものになるのだろうか。

・世界観を象徴する「青」

自らの演劇ユニット「ビニイルテアタア」(イは特殊表記のカタカナ)を旗揚げしてから約1年半が経った。今回の作品は、彼女自身が出演した短編映画『赤いユートピア』から着想を得たのだとか。その世界観を象徴するのは「青」、テーマカラーを全面に押し出して、青い花畑にたたずむ少女が描かれている。

・朗読劇に近い形

ストーリーはひとつの童話が軸となっており、人々の記憶や思い出が断片的に紡がれているそうだ。純然たるお芝居というよりは、朗読劇に近い形に仕上がっている。

・実力者ぞろいの出演者

実は出演者は千絵ノムラさんを始め実力者ぞろい。劇団四季出身のミュージカル女優、佐伯静香さん、両親が寺山修司率いる「天井桟敷」の役者で、自身も「新宿梁山泊」出身の目黒杏理さん。芸術理論を学びながら舞台芸術を中心とする様々な作品を発表している河晴美さん。そして女装一人芝居を長年行っている怪優、東京ディスティニーランドさん。かなり強力な布陣といえるだろう。

・音楽も見どころ

もうひとつ今回の見所は、シンガーソングライターとして活躍する北村早樹子さんの音楽の世界。劇中で流れる音楽はすべて彼女作のものだ。しかも芝居に合わせてライブで音楽を披露する。また今作のために書き下ろした曲もあり、テーマ曲『青い歌』は幻想的でノスタルジックな曲に仕上がっている。

出演者の顔ぶれを見ただけでも、「強烈」という印象を受ける。さらにこのメンバーが、舞台のうえでどのような化学反応を起こすのだろうか? 気になるところである。

・「ビニイルテアタア」第三回公演 『青いユートピア』

作・演出: 千絵ノムラ
出演: 目黒杏理、佐伯静香、河晴美(G.E.)、東京ディスティニーランド、千絵ノムラ
音楽・出演: 北村早樹子
会場: ギャラリールデコ5F(渋谷駅徒歩7分)
公演日: 10月9~12日
時間: 9日19:30、10~11日14:30、19:30、12日14:00、19:00
チケット: 前売2800円、当日3300円、平日マチネ割2500円(10日14:30、11日14:30)

参照元:ビニイルテアタア

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