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「ああ、ついに来たか」、ハゲの兆候を感じ始めたら育毛剤、植毛、粉をふりかける……対策はいくつかあるが、「カツラ」も有用な方法である。しかし、自分がいざ「ヅラ生活」をスタートさせるとなると、費用や人の目が気になって踏み出せないものだ。

しかし、研究者によるとハゲの男性はカツラをかぶるとポジティブになり、心理的な満足度がアップするというのだ! このような調査研究は世界で初めて行われたという。

・世界初の調査研究

この研究結果は2013年6月14日~16日に開催された第112回日本皮膚科学会で発表されたものだそうだ。大阪大学大学院の板見智教授、乾重樹准教授、そして国立障害者リハビリテーションセンター福祉機器開発部の井上剛伸部長による調査研究である。

・カツラをかぶる → ポジティブになれる!

研究では、40歳~59歳のAGA(男性型脱毛症)患者26名を対象に、カツラ装着時の「やる気」、「積極性・自信」、「プライド」、「全体的な生活における満足度(クオリティ・オブ・ライフ = QOL)」を調査。するとカツラの装着と全ての項目の間には相関関係があることがわかったそうだ。

・ハゲの進行度が高いとカツラの効果も高い

カツラ装着時のルックスの満足度が高いほど、よりポジティブになれる傾向があるそうだ。つまり気に入った自分にピッタリなカツラの方がより効果が期待できるということ。さらに、研究ではハゲが進行している人ほど、心理面におけるカツラ効果は大きいことも判明したという。

・研究者「カツラは物理的、内面的に強くなることができるアイテム」

板見智教授は、「古来より頭髪は個人の尊厳、人格を表すとの考えが強く、脱毛症に罹患した患者さんの喪失感、心理的QOLの低下は著しいものがあります」と説明。カツラはQOLの改善に効果があるとされてきたが、今回の調査により「医学的根拠を持ってウィッグ(かつら)の使用を推奨できると考えられます」(リリースより引用)と、コメント。

また、乾重樹准教授も心理面のQOLの改善だけでなく、毛髪は紫外線や物理的な障害から頭を守る役割もあるため、カツラは「物理的、内面的に強くなることができるアイテム」と話しているという。

費用もかかるし、蒸れて余計ハゲるという説もあり、カツラは「最終手段」と考えられがちだ。しかし、医学的根拠を示されたら……やはり有用な選択肢として覚えておいていいかもしれない。

参照元:AGA(男性型脱毛症)ウィッグ(かつら)使用者心理調査(PDFファイル)
Photo:RocketNews24.