marugame
人気うどんチェーン店『丸亀製麺』の運営会社が、アメリカ合衆国ロサンゼルスにあるうどん店『丸亀もんぞう』(MONZO)に対し、「丸亀」という名称を使用しないように申し立てたとネット上で話題となった。

『丸亀製麺』側はアメリカで「商標を登録している」ともんぞう側に資料を送付。一方、『丸亀もんぞう』(MONZO)の師匠筋であるうどん店『夢う』は「(丸亀製麺の対応は)クレームである」とした。ネット上でも議論となった「丸亀」というさぬきうどんの聖地の名をめぐる今回の騒動。丸亀市はどう見ているのだろうか? 回答が得られたのでご紹介したい。

・丸亀市「あくまで企業間の事案」
『丸亀製麺』が『丸亀もんぞう』(MONZO)に名称使用について意見したことについて、丸亀市の見解を尋ねたところ、「あくまで企業間の事案ですので、市としてコメントすることはありません」とのことだった。

・「丸亀」という名前は悪用しなければ使用しても問題ない
また店舗や商品に「丸亀」という名前を使用する場合、市に許可を求める必要はないという。海外で使用することについても、悪用しないことを前提として問題ないと考えているそうだ。

万が一、市が名前の使用に問題があると判断した場合は、「個別の事案ごとに内容を確認のうえ対応する予定」とのことだ。

・「丸亀」に関する商標を登録する予定は?
今回の問題は、『丸亀製麺』運営会社のトリドールがアメリカ合衆国で「MARUKAME」を商標登録していたことによる。

また、海外における日本の地名の商標登録問題は、日本企業間でのみ起こるものではない。以前、台湾で「さぬき」という名称が商標登録され、現地で日系さぬきうどん店が「さぬき」を名乗れないことがあった。

そのような問題が起こらないように今後、「丸亀」に関係する商標を海外で登録することはあるのだろうか? その件については丸亀市として「現時点では予定しておりません」とのことだった。

・『丸亀もんぞう』は丸亀で修行、トリドール社長は丸亀市文化観光大使
ちなみに、丸亀製麺は丸亀市発祥ではないものの、丸亀市はトリドール・代表取締役社長の粟田貴也氏を丸亀市文化観光大使として任命しているそうだ。

社長が丸亀市の文化観光大使をつとめ、日本全国でさぬきうどんを提供する『丸亀製麺』。一方、聖地・丸亀市で修行をし、本場のさぬきうどんを海外でも提供している『丸亀もんぞう』。両者の思いは同じ方向を向いている気がするのだが…….。

「さぬきうどんの聖地・丸亀」というブランドにとって一番の解決方法がとられることを願いたい。

Photo:Rocketnews24.

丸亀市役所