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よく「昔の秋葉原はよかった」と言う人がいる。その人が言う「昔の秋葉原」の時代にも、「昔の秋葉原はよかった」と言う人がいたことだろう。いつの時代が最高だったなんて、どうでもいい。自分の好きな時代の秋葉原があることは幸せなことだ。

だが! だが! 自分が勝手に「アキバの象徴」だと思っていたモノが突然なくなったら……やはり「昔の秋葉原はよかった」と思ってしまうのである。私の場合は、秋葉原ラジオセンターの「壁画」だった。

・レトロなロボット
初めて秋葉原に行ったのは小学校6年のとき。今から20年以上も前のことである。ドキドキしながらパーツ屋を徘徊。そして、ふと上を見上げた時に、秋葉原ラジオセンターの壁に描かれた、まるでスターウォーズのR2-D2のようなレトロなロボットが目の中に飛び込んできた。

・まさしくアキバ
ものすごいインパクト。つたない配色。オノデン坊やのような、ビミョーなレトロ感がたまらない。これがアキバか……!うおおおおおっ、これがアキバだ!――と、意味もなく興奮した。「まさしくアキバ」といった感じでガツンと胸に刺さったのだ。

・まるで富士山を見るがごとく
それからというもの、アキバに行って秋葉原ラジオセンターの「壁画」が見えたら、心のなかで静かに拝んだ。まるで参拝するかごとく、富士山を見るがごとく、アキバの象徴を見ていたのだ。写真も撮った。だんだんロボットが好きになった。ところが!

・私は泣いた。本当に泣いた。
2008年ごろだろうか。突如として壁画が姿を消してしまった。真っ白い壁になり、いつしか広告が掲載されるようになった。単なる広告スペースになってしまったのだ! 私(筆者)は泣いた。ほんっっとーーーーーに悲しかった。突如として富士山が見えなくなってしまった静岡県民、そんな気持ちだ。

・壁画だけは残して欲しかった
日々変わる秋葉原。メシ屋も増えたし、高層ビルもガンガン増えてている。街の様子も10年前、20年前とは全然違う。昔のままでいることなんて不可能なのは分かっている。だが、だが、だが! 秋葉原ラジオセンターの「壁画」だけは残して欲しかった。

ちなみに秋葉原ラジオセンターの公式サイトのトップページには、やたらとサイケデリックな配色になった例のロボットが、今でもしっかりと描かれている。大変貴重なので是非ともチェックしていただきたい。

参考サイト:秋葉原ラジオセンター
Report:GO

▼雨の日のラジオセンター

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▼2005年撮影である

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▼2006年撮影

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▼俺はこのロボットが大好きだった

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▼2007年撮影……で!

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▼2008年7月11日撮影

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▼ま、まじかよ……

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▼うそだろ……

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