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みなさんご存知の通り、中国は何でもありの国だ。日本では想像できないことが広大な中国では日常茶飯事である。そんな中国でつい先日、記者(私)はある女性に出会った。彼女の職業は「路上でのモノ売り」。そんな彼女にはある特技があって、周囲から注目を浴びていた。その特技とは「逃げ足がスーパー速い!」ということ。ただ足が速いだけではない、とんでもない秘密があったのだ。その秘密とはいったい……!?

・モノ売りの女性とは?
モノ売りの女性は路上にうんこ座りの体勢で客を待っていた。まるで深夜のコンビニの前で座っているヤンキーのようだ。地面に敷かれた布には、あまりパッとしない陶器製の置き物や銅器などが売られていた。また、この女性だけかと思いきや、そこから10メートルほど離れた位置にも同じくあまりパッとしないモノを売っている男性らがいた。

・ここで意外な出来事が
すると、どこからともなく突如「ピィッ!」と口笛が鳴った。すると、この女性は反射的に布の四隅にある紐を引き上げた! もの凄い速度で布を袋状にしてその場を立ち去ろうとしている。しかもその素早さは時間にして1秒にも満たない! そして、離れた場所にいた男性らも同じリアクションをしたのである。

・何が起こったのだ?
かなり挙動不審だ。どうやら、仲間からの「警察の見廻りが来た!」という合図のようだ。ここ中国・深センでは路上でのモノ売りは禁止されているのだろう。彼女たちはこのまま逃げ切るのか……!?

・しかし逃げない
彼女たちはすぐにその場を離れない! 辺りを警戒している。だが、警戒しすぎていて逆にあやしいレベルだ。しばらくして警察の見廻りが来ないことがわかると、彼女たちはまた商売を始めたのであった。

今回の取材でわかったことは深センの路上ではモノ売りは禁止されているということ。そんな状況下でモノ売りたちは見事な連携プレーと、創意工夫にあふれた商売道具を持ち、逃げ足が異様に速いということ。そして警察が来るギリギリまで立ち去らないという見事な商魂を持っていることがわかった。

深センで彼女たちを見かけても冗談半分で「ピィッ!」と口笛を吹くのはやめたほうがいいだろう。

Photo:RocketNews24

▼警察の見廻りがくると・・・・
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▼このように布を袋状にして担いで逃げようとする。
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▼そして警察の見廻りが来ないことがわかると、また商売を始めるのだ。104-1000