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アメリカの宇宙開発機構といえばNASA。日本の宇宙開発機構といえば「JAXA(ジャクサ)」だ。宇宙開発と聞くと「ロケットの打ち上げ」を強くイメージしがちだが、JAXAでは宇宙科学に関する学術研究も行っている。

そのJAXAの研究プロジェクトがヨーロッパの先端科学研究助成プログラムに採択されたと話題になっている。注目の研究テーマはズバリ『プリキュア』である。

プリキュア……だと!? この名前を見てドキっと人も多いかと思うが、JAXAが研究するプリキュアはキュートな戦士に変身する女子中学生を描くアニメ『プリキュア』(Precure)のことではない。

JAXAの広報誌『空と宙』 No.52によると、この研究の正式名称は「低毒性高性能推薬を用いたパルススラスタ(Pulsed Chemical Rocket with Green High Performance Propellants)」というそうだ。英語名のアルファベットをとって『PulCheR』(プリキュア)と呼ぶとのこと。

プリキュア研究の鍵となるのはなんと「虫のオナラ」! ヘッピリムシ(ミイデラゴミムシ)という虫のオナラだ。ヘッピリムシは外的に捕らわれた際、体内で化学反応を起こし肛門から刺激臭の強い高温高圧のガスを噴出して身を守る。この原理を応用し推進力(物を前に押し出す力)のシステムを実現させようという研究なのだ。

なかなか凄そうな研究である。プリキュア研究がヨーロッパのFP7先端科学研究助成プログラムに採択された理由について、JAXAは以下のようにコメントしている。

「世界的にも例が無い独創的なアイディアが欧州会議に評価され、採択に至ったと考えています」(『空と宙』より引用)

……とコメントしている。プリキュア研究にはイタリアのアルタ社取りまとめのもとJAXAを含む8カ国9機関が参加しているそうだ。言うまでもなく真剣な研究である。成功すれば、将来、虫のオナラが元となった推進系システムがロケットに使われるかもしれないぞ。

・PulCheR(プリキュア)に対するインターネットユーザーの声
「JAXAはじまったな」
「いくらなんでも無理がある」
「JAXAさん無理しないでください」
「JAXAがプリキュアって狙ってやがる」
「JAXAにも大きいお友達がいるわけですか」
「JAXAがプリキュアの開発を始めたってよw」
「なんだまさかのコラボかと思ったのに」
「はやぶさでお馴染みのJAXAがプリキュアの研究をしてるらしい」
「JAXAの中の人もプリキュアになりたかったんですよ!」
「これでプリキュアとか読めねぇよ!」

それにしても「虫のオナラ」といい、『プリキュア』というネーミングといい、難しい研究が少しだけ身近に感じられる。妙に胸がアツくなるのは気のせいだろうか。

参照元:JAXA
photo:Rcketnews24.

▼ホントウだった!!

2013-03-27_165959画像参照元:『空と宙』