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2012年、日本のたばこ業界に衝撃的なニュースが走った。あの超有名たばこ「マイルドセブン」シリーズが「メビウス」と名称を変更するというのだ。変更時期は2013年2月上旬と予告されていたものの、2月に入っても一向に切り替わる気配はなく、何となく忘れていた人もいるかもしれない。

しかし! ギリ上旬である2月9日、都内のコンビニでメビウスが販売されていることが目撃されたのである。つ、ついにこの日が……っ!

場所によってはもっと早くに切り替わったところもあったかもしれない。まだ「マイルドセブン」を扱っている店や自動販売機もあるが、「売りつくしをもって『メビウス』に切り替わります」という文字が貼り付けられている。

名称の変更の主な理由は「マイルド」という表現が体に害が少ないと誤解を与える可能性があるため、またグローバル展開に向けてだと伝えられている。変更されるのは名称だけの模様で、JTは「味わいはそのまま」と、名称が変わっても中身は変わらないことをアピールだ。でもちゃうねん! 問題はそこやないねん! 名前が変わることが悲しいねん!! 

たとえばマクドナルドの「月見バーガー」がいきなり、「日本では伝統的に月を見ながらハンバーガーを食べるという誤解を招いてはいけないし、国際展開したいので目玉焼きの英語名をとって“サニーサイドアップバーガー” にします。あ、中身は同じです」と、なったらどう思うだろう。

中身は変わらない。しかし、何かが決定的に違う。名称からパッケージから中身……全てがそろって「マイルドセブン」だったのだ。全てを愛していたんだーっ! 

だが、どんなにあがいても、もう時の流れを止めることはできない。これからたばこを知る世代は「メビウス」がデフォルトスタイルになるのだ。ひとつの時代が終わろうとしている。「マイセン」と言っても通じない日も遠くないだろう。

さようなら「マイルドセブン」、いままでありがとう。そしてこんにちは「メビウス」。

写真:ロケットニュース24.

▼さようならマイルドセブン

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▼そして、こんにちはメビウス……

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