JASRAC

日本国内の音楽著作権を委託管理している法人といえば、「JASRAC(ジャスラック)」こと一般社団法人日本音楽著作権協会である。著作権侵害の監視などの業務もあるが、ジャスラックの名を有名にさせているのが音楽の「利用料」を徴収するという業務である。

たとえばコンサート会場などで不特定多数の人に向けて「著作権のある音楽」を放送・演奏した場合、その音楽を使用した者に対し、ジャスラックは「使用料」を求めるのである。そんななか、雅楽演奏家・岩佐堅志さんのツイートが大きな話題になっている。その内容は以下の通りだ。

「さっき日本音楽著作権協会から電話が掛かってきた。JASRACね。9月の西宮公演の著作権使用料を申告しろ、という内容でした。千年前の音楽には著作権はありませんよ、と教えてあげました。めちゃめちゃ上から目線の担当者は雅楽をがらくと読んでました。勉強しろよ。」(Twitterより引用)

著作権使用料の請求ではなく「申告」なので、著作権使用料の発生する曲目があったかどうかの確認、つまり通常業務との見方もあるが、雅楽を「がらく」と読むのはあまりにもお粗末だ。ちなみにJASRACから雅楽に対する著作権使用料の電話がかかってきたのはこれで3回目であるという。

このJASRACの行動に対し、Twitterユーザーたちは

「もしかしてオレオレ詐欺だったんじゃないの?」
「さすがに詐欺かイタズラだと思うけど、本物のJASRACだったらイタすぎる。 」
「偽物だろう・・・って思いたいけどあの団体ならやりかねんな 」
「一番問題なのは「JASRACならやりかねない」と思われてることだと思うんだw 」
「管理下の楽曲が使われたか「申告を求める」のは怠業、「確認依頼する」のが本業。だからおかしい。」
「正しいかというより、雅楽の人に電話しておいて「がらく」って言っちゃったり全部投げて「なんかJASRAC管理のやつつかってんじゃないの?」って電話してくるのってだいぶ失礼だと思うんだけど…。」
「音楽イベント手伝った時に連絡あったな。使っているかどうか聞かれたが使っていないと答えたけど、著作者の権利をこれで守れてるの?と疑問だったなぁ…」
「たぶん最終的にJASRACの通常の仕事としてのそれってどうなん?的な話になる」

などなど、様々な意見を書き込んでいる。

日本の著作権管理事業者としては事実上ほぼ独占状態になっていると見なされ、2009年には公正取引委員会から独占禁止法違反による排除措置命令も下されたこともあるJASRAC。誰もが納得できる音楽著作権の仕組みが作られることを切に願うばかりだ。

参照元:Twitter @sokohjo1

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