東京・新宿の二丁目は、同性愛者向けのバーやクラブが数多く存在することで知られています。限られたエリアに多くのお店が密集していることから、海外でもその名が知られているほど。お店によっては海外の観光ガイドにも掲載されているのだとか。そのため週末になると、外国人観光客が大勢集まってきます。

この界隈をよく知っている人に話を聞くと、ゲイバーは推定で100軒以上あるのだとか。その一方、女性専用のレズビアンバーがあるのをご存じでしょうか? ゲイバーほどではないものの、それでも30軒以上がこの界隈で営業を行っていると言います。男性に対して「入店制限」を設けている女性専用バーに行ってみました。記者(私:男性)は、お店の居心地の良さに驚かされた次第です。

女性専用バーには、大きく分けてふたつのタイプがあります。男性の入店を一切認めない「レディースオンリー」のお店。もう一つが女性同伴であれば、男性の入店が可能なお店です。前者は条件の如何を問わず、男性は入ることができません。後者は女性と一緒であれば入ることが可能です。「初回のみ女性同伴」や「土曜日は男性の入店不可」など、別途条件を設けているお店もあります。

これらは女性が快適に過ごすために設けられたお店のルールであり、それさえ守れば、男性も利用することが可能です。とにかくお店は、女性が気兼ねなく利用できるように配慮されています。記者はこのルールに従って、女性記者同伴でとあるお店に入りました。

・敷居が高いイメージ
記者は二丁目のルールに決して明るい訳ではありません。したがって当初は、敷居の高いイメージがありました。同伴した女性記者も同じく、「どこも入りにくい感じです」と感想を述べています。入って拒まれたらどうしようと考えていました。ところが、数軒のお店を訪ねたのですが、どこも快く迎えてくれます。当然、男性入店不可のお店もありましたが、丁寧にお店のルールを説明して頂き、決して不快な思いをしませんでした。

・週末は常連客、平日は観光客
とあるお店に入ると、その日たまたま居合わせたのも、初見のお客さん。都合二組いたのですが、いずれも地方からの観光客でした。お店の方に話を聞くと、週末であれば常連客で席が埋まるそうなのですが、平日は比較的観光客も多いとのこと。遠方から訪ね、二丁目のお店を数軒回る人もしばしば。また先に述べたように、外国人観光客も珍しくないそうです。

・居心地が良い
お店のメインターゲットは当然ながら女性です。しかしそのすべてが、同性愛の方という訳ではありません。異性愛者の方も数多くいらっしゃるそうです。女性同士気兼ねなく過ごせることが、お店の最大の魅了なのだとか。いわば、毎日女子会が開かれているような雰囲気。女性であれば、まったく気を遣うことなく時間を過ごせることでしょう。女性記者は「なんでも本音で話せるのは楽ですね」と、気に入った様子。男性の私も、片意地を張らない雰囲気に癒されるような思いがしました。

とにかくルールを守ることが大前提です。取り決めをしっかり守りさえすれば、自分だけのお気に入りのお店に出会えるのではないでしょうか。

レポート:チェシー猿渡
Photo:Rocketnews24