集団で生活するうえでは、何かしらルールが必要です。たとえばエスカレーター。暗黙の了解で、急ぐ人のために片側を空けることになっていますよね。いま流行りのルームシェアでも、「●時以降は音楽を聴かない」とか「月一回ミーティングには参加必須」、「ルームメイト内でチョメチョメしない」など、一定のルールを設けて生活しているようです。

ルールは、集団生活のなかだけのものかと思いきや、個人で「自分にルールを科している」という人も少なくないようです。たとえば、「どんなに寒くても12月に入るまではストーブをつけない」というのは、金銭面を考慮して掲げたルールでしょう。「夜20時以降は食べない」というのは、健康面を考慮しているのでしょう。そういった明確な目的意識があっての自分ルールは、大いにけっこうですが、なかには他者にとっては到底理解不能な自分ルールを掲げている者も存在します。

女性に多いのが、なんといっても「彼氏から求められても、2回に1回は断わる」など、チョメチョメに関する自分ルールを掲げている人でしょうか。自分ルールとまではいかなくとも、「彼氏とのデートで毎回チョメチョメを求められるのが悩みです」という不満を抱えている女性も少なくありません。彼女たちは、チョメチョメが嫌いなのでしょうか? 嫌いというなら拒むのも理解できます。しかし彼女たちは決して、チョメチョメが嫌いなわけではないようです。では、数回に1回断わるというその理由はいったいどこにあるのでしょうか? 

そんな女性たちのほとんどは、「毎回チョメチョメすると、チョメチョメだけの関係性になってしまいそうで怖い」といいます。そんな考えを持つ貴女の思考回路のほうが怖いです。いいですか、恋人同士というのは、メールや電話をしたり、映画館や遊園地に行くだけでなく、チョメチョメもするものなのですよ。恋人とチョメチョメせずして、いったい誰とチョメチョメしろというのでしょうか? よそのオンナとチョメチョメされるほうがよっぽど問題です。

「誘われるうちが華」という言葉もあるくらいです。彼氏がチョメチョメを求めてくれるのはありがたいことだと感謝しましょう。現状に不平不満ばかり言っている女性に限って、求められなくなった途端、「浮気しているのではないか?」とか「風俗に通っているのではないか?」など疑い出すものです。

それに、ぶっちゃけ貴女もチョメチョメが嫌いではないんですよね? 実は好きなんですよね? スキモノと思われたくないからカマトトぶる(うぶなフリをする)お気持ちはよくわかります。ですが好きな行為を、くだらない自分ルールのために抑制してしまうと、フラストレーションが溜まりますよ。

チョメチョメは、ひとりでは出来ない行為です。世の中には、チョメチョメしたくても「恋人ができない」や「モテない」などの理由で、チョメチョメ出来ずに悶々としている人が男女問わずごまんといるのです。そんななか、チョメチョメできる相手がいるのは貴重です。ちっぽけな自分ルールは捨てて、チョメチョメのお誘いには「はい、よろこんで!」とふたつ返事でOKしましょう。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ