ちょっとした好奇心やハメ外しが悲劇を招くことがある。人類は歴史からその教訓を何度も学んだはずだ。しかし、またここにひとつの悲劇が発生してしまった。

ある男性がアダルトグッズを興味本位でお尻につっこんだそうだ。だが、そのグッズはあまりにも太く長かった。さらに柔軟性があったため腸にピッタリとフィット。抜けなくなってしまったのだ。男性は腸閉塞を発症し、文字通り死にかけてしまったのである。

30代の男性が訪れたのは中国上海市内の中山医院内視鏡センターだ。男性の顔は苦痛にゆがみ、体は衰弱、そして腸がパンパンに張っていたという。聞けば、男性は夫婦の営みにいろどりを添えるために、男性器を模したアダルトグッズを自身の腸内につっこんだというのだ。

この好奇心が悲劇の原因だった。人間の大腸はS字状に曲がっている。このアダルトグッズは柔軟性に富んでおり見事にS字カーブにフィット。抜けなくなってしまったのである。完全に大腸が塞がれた男性は、排泄ができなくなり腸閉塞を発症してしまった。複数の病院にかかったもののどこも処置することができず、すでに5日間が経過していた。

中山病院は最初、ピンセットや鉗子で腸内の “異物” を引き抜こうとした。だが、 異物は太く、腸内にピッタリと張り付きビクともしない。男性はその日はやむなく帰宅。だが、このままでは腸が壊死し、最悪命に関わる可能性がある。2日目に手術をすることになった。

病院ではすぐさま専門家チームが結成され、手術の方法が検討された。結果、肛門を拡張させ、異物の周りに潤滑油を塗り、鉗子で引き抜く方法がとられることになった。

異物をひっぱると、少し動いたようだ。慎重に慎重に外へと引っ張り出す。そして手術が始まって1時間余り、「ポンッ」とシャンパンを抜くような音が! 異物は大量の臭気と排泄物と共に体の外へと吐き出されたのである。

取り出した異物を見て医師らは驚いたそうだ。異物は長さ23センチ、直径は最大で8センチ、細いところでも5センチもあったという。

医師は「性生活ではより強い刺激を求める人もいるでしょう。しかし、問題はグッズ使用の際、刺激を優先してしまい、人体の構造や自身の健康を無視してしまうことです。(使用法を誤ると)気まずい思いをするだけでなく、ときに自身やパートナーの体を傷つけることになるでしょう」と警告している。

ここにまたひとつ教訓が生まれた。今後はこのような事故が起きないことを願うばかりである。

参照元: 吉和網(中国語)