現在、世界には195の国がある。日本国籍を持つ者は、国によって入国目的や滞在可能日数が異なるものの、多くの国にビザ(査証)なしで入国することができる。

四方を海に囲まれてはいるが、日本人にとって外国というのは案外身近な存在なのかもしれない。日本人にとってはあまりにも当たり前になってしまっているが、基本的にはいかなる目的であれ入国にはビザが必要だ。それでは、どこの国のパスポートが制限が多く、どこが海外旅行の自由度が高いのか。それを調べた『パスポート自由度ランキング2012』が発表された。

ランキングを発表したのはコンサルタント会社Henley &Partnersだ。同社は世界中の国と地域のビザ規定を調査したそうだ。その国のビザなし及び到着時に現地でビザ発給を行うアライバルビザでの入国を許可されている国・地域の数から指数を算出し、ランキング化したものである。 

そのなかで日本は165ポイント獲得! 首位のデンマークと4ポイント差の世界5位であった。これはアジアではダントツ1位である。近隣諸国を見てみると韓国は9位、ロシアは49位だ。2011年に日本を抜きGDP世界2位に躍り出た中国はパスポートの自由度では92位。それ以下の順位では紛争地域が多く含まれる。中国ではその点が強調され報じられている。

パスポートの自由度は単純に経済力を現すのではない。その国の情勢や国際的地位、国どうしの関係、さらに入国した場合の不法滞在やその他犯罪を犯す危険性など複数の要素がからみあっているのである。

日本がかなり多くの国と地域にノービザで入国できるというのは、世界的に見ると羨望のまなざしを受けるレベルだった。国籍だけでこんなにも異なるのである。このパスポート自由度ランキングは国どうし、もしくは第3国から見ての信用度のひとつの指標であると言えるのかもしれない。

『パスポート自由度ランキング2012』主要国ランキング
1位:デンマーク(169pt)
2位:スウェーデン、フィンランド、ドイツ(168pt)
3位:イギリス、オランダ、フランス、ベルギー(167pt)
4位:ルクセンブルク、イタリア、アメリカ(166pt)
5位:日本、スペイン、ノルウェー、ポルトガル、アイルランド、ニュージーランド(165pt)
6位:オーストリア、オーストラリア、カナダ (163pt)
7位:スイス、ギリシャ(162pt)
8位:シンガポール(161pt)
9位:韓国(160pt)
10位:アイスランド(159pt)



49位: ロシア連邦(94pt)
92位: 中国(41pt)
103位アフガニスタン(26pt)

参照元:Henley &Partners(英語)

▼こちらが主要国のランキングをグラフ化したものだ