蹴り技のなかでも花形といえる技が「後ろ回し蹴り」である。とりあえず見た目が美しい。アクション映画では必ずといってもよいほど使われるのが後ろ回し蹴りである。

格闘技経験者ならお分かりだと思うが、相手が突然クルリと振り向き「あっ、なにして……」と思った瞬間には腹にズドンと蹴りが決まっている。とても苦しい。そして悔しい。そんな後ろ回し蹴りに必要なのはスピードであるが、とある太ったオジサンが放った後ろ回し蹴りが静かな話題となっている。

YouTubeにアップされた動画のタイトルはロシア語だが、日本語に直訳すると「太った男は悪くない」である。気になる内容は、太った男がカメラに向かって後ろ回し蹴りを披露するだけなのだが、このスピードがとんでもなく速い! 世界最速レベルのスピードである。

しかしながら、「後ろ回し蹴りの部分だけ倍速になっている」など、フェイク動画疑惑の声も数多くあがっている。あなたはどう思うだろうか? このオジサンの後ろ回し蹴りはフェイクだと思うだろうか? 私(記者)はウソだとは思わない。

なぜならば、「天才的に蹴りが上手い選手は、太ったとしてもそのスピードは衰えない(こともある)」からである。格闘技ファンなら真っ先に思いつくのが、初代タイガーマスクこと佐山聡選手の蹴りであろう。

全盛期のタイガーマスクの蹴りが速かったのは当然だとしても、第一線から退き、ブクブクと太り、まるでパンダのような体型になっていても、佐山聡選手の蹴りのスピードは衰えていなかったからである。太っても圧倒的なスピードと威力。まさに天才にしかできない動きである。

太った男は悪くない。おそらくこの太ったオジサンも天才系のファイターなのだ。おそらく。たぶん。

参照元:Youtube
執筆:GO