24時間テレビといえば、毎年8月下旬に放送されるチャリティー番組だ。今年も8月25日、26日の土日に放送され無事幕を閉じた。平均視聴率も歴代5位タイ記録の17.2%(ビデオリサーチ社調べ)で、多くの人が24時間テレビを視聴したかと思われる。

が、そんな24時間テレビにスポーツライターとして有名な乙武洋匡さん(36歳)がTwitter上で興味深い発言をしているのだ。

『2.もう十年以上前の話だ。「24時間テレビでメインパーソナリティーを務めてほしい」という話があった。今年で言えば、嵐のポジションだ。「ビジネス」として考えれば、それはオイシイ話だったのかもしれない。だが、断ってしまった。あの番組では、障害者の扱いが一面的であるように感じたからだ。』 (※乙武洋匡さんのTwitterより引用)

そう、乙武さんは以前、メインパーソナリティーのオファーをもらったというのだが、「24時間テレビは障害者の扱いが一面的」にあるように感じたため、出演を断ったようなのだ。続けて彼はこのようにツイートしている。

『3.もちろん、意義はあると思っている。募金による寄付額には無視できないものがあるし、何より「知ってもらう」ことのきっかけにもなる。だが、それでも、「かわいそうな人たちが、こんなに頑張っている」と障害者を扱ってしまうことに違和感を覚えたし、その番組の“顔”となることに抵抗があった。』(※乙武さんのTwitterより引用)

この同情を誘うようなテレビの演出は、筆者も違和感を感じるし、確かに一面的にも思える。

実は筆者も以前、障害者雇用支援に関する仕事をしていたが、その時に出会ったGさんの話が今でも忘れられない。Gさんは、障害者雇用のエキスパートで、自身でパン屋や、カフェを経営し障害者を何人も雇用していた。そして、厳しく障害者を教育、指導し、全国の障害者平均賃金よりも多くの給料を支払っていたのだ。そして、その彼が筆者にこう話してくれた。

「障害者だから、仕方ないとか、障害者だからかわいそうとか、できないとか、そういう言葉が一番差別だ」

これは、今でも胸に刺さっている。また、多くの障害者施設が、国からの援助をもらっているため、それに甘んじてしまう状況も…。とにかく、自分の視野の狭さには猛反省したものだ。

それでは最後に彼の以下のツイートを読んでみてほしい。

『11.24時間テレビを見た方には、ぜひパラリンピックも観てほしい。NHKの『バリバラ』という番組も観てほしい。そうして、いろいろと知ってほしい。感じてほしい。考えてほしい。もちろん、そこでの感じ方、受け取り方は、各自の自由。ずいぶん長くなってしまったので、このへんで。長文失礼。完』※乙武洋匡さんのTwitterより引用掲載

みなさんは、乙武さんの考え方をどう思っただろうか? なお、パラリンピックは、8月29日、ロンドンで開幕する。

参照:togetter.com