地球上には約80万種もの昆虫がいるとされている。その独特な美しさに魅了された人も多いが、なかでも美しい昆虫として人々から愛されているのが蝶である。

中央アメリカに日本では見られない美しい蝶がいるそうだ。その蝶の名は「グラス・ウィング・バタフライ」。名前の通り、ガラスのように透明な美しい羽を持つ蝶なのだ。

グラス・ウィング・バタフライ(学名:Greta oto)はメキシコ、コスタリカ、パナマなど代表される中央アメリカに分布している。彼らの特徴は何と言ってもその羽だ。まるでガラスのように無色透明、向こう側まで透けているのだ。

羽のフレーム部分は、黒。だが光の加減ではオレンジにもオーロラにも見える。羽ばたくと羽がキラキラと輝く。その姿はまるでガラスや宝石でつくられた工芸品のようだ。

現地ではその美しい羽をガラスとたとえるほか、「小さな鏡」とも呼んでいるそうだ。なんてファンタジックなネーミングだろう。

はかなげな雰囲気さえするグラス・ウィング・バタフライだが、小さな体で体重の40倍もの重さを運ぶことができる。飛行スピードも時速約12キロだ。

それにしても美しい。こんなに美しい蝶がこの世に存在したなんて。現地の人にとってはごく自然なことかもしれないが、グラス・ウィング・バタフライを見ることができない地域の者からすると不思議以外の何物でもない。

科学技術が発展し、地球は小さくなったと言われる。だが我々はそれ以上に小さい。何でも知った気になってしまいがちだが、やはり人類にとって地球はとてつもなく広く、また神秘にあふれているのではないだろうか。

参照元:Youtube PBEDROSSIAN ehow.com(英語)