世界三大料理といえば、中華料理とフランス料理。あとひとつは……トルコ料理と定義されている。日本料理ではないのか? イタリア料理だってスゴイぞ! タイ料理だって、インド料理だって――という声が聞こえてきそうだが、定義されているのはトルコ料理なのである。

しかしながら、「何かの間違いでランクインしてしまったのでは?」という疑問は尽きない。果たして本当にウマいのか。一体何がウマいのか。トルコを旅した私(記者)の感想を素直に述べるならば……ウマい。結論、ウマいのである。

何がどうウマい!というワケではない。一言で言うならば「まんべんなくウマい」のだ。トルコの高級レストランの料理がウマいのは当たり前だが、手頃な価格でトルコ料理が楽しめる庶民派レストランも「ハズレがない」。

しかし、なかでもオススメなのは、庶民派レストランよりも、さらに1ランク下げた「地元の肉体労働者が行くような食堂」、通称ロカンタである。極めて狭い店内。お客さんは、ほとんど男性。テーブルの上にはパンの入った箱があり、ウレシイことに食べ放題。

そして、ほぼ必ず注文するのはスープである。地元のオジサンにまじり、よーく観察してみると、スープは必須、あとは「お惣菜」的なおかずを一品頼むか頼まないかといった感じ。オジサンたちはスープ&パンを、黙々とストイックに食べていた。

で、このスープがメチャクチャウマいのである。しかも、味もお店によってまったく違う。クリーミーなスープもあれば、豆系のスープ鶏ガラ出汁のきいたスープもあり、スープ&パンだけでお腹はいっぱい、大満足なのである。

おなじみのケバブや、トルコ風ハンバーグ「キョフテ」がウマいお店もある。無料で食べられるパンに飽きたら、肉の出汁で炊いたご飯「ピラウ」を頼めばOKだ。いずれにしても、何を食べても、そこそこウマい。

トルコに行ってトルコ料理を食べ歩いていると、世界三大料理に入る理由がなんとなく分かる。ハズレがないというのが何よりも強い。とりあえずトルコに行ったら、勇気を出して地元のオジサンたちが集まるロカンタへ行ってみよう。安いしウマいし、言うことなしだ。

写真:ロケットニュース24