忙しい毎日。あっという間に時間は流れ、感動するヒマも心も失いがちな今日この頃。みなさんは感動しているだろうか? もしも感動が足りないというならば、1分5秒だけ付き合ってほしい。

今回ご紹介したいのは、ある程度のバックストーリーが理解できていれば、ほぼ確実に感動できてしまうという映像である。動画のタイトルは「Materazzi e Mourinho fuori dal Bernabeu」。映っているのは男同士の「涙の別れ」。涙を拭くティッシュ持参でご覧いただきたい。

登場人物は2人。世界的に有名すぎるほど有名なサッカーの名将「ジョゼ・モウリーニョ」監督と、2006年W杯でジダンに “頭突き” させた男としても有名なサッカー界の悪童「マルコ・マテラッツィ」選手だ。

時は2010年5月。名将モウリーニョひきいる「インテル」は、数々の強豪チームを撃破して、45年ぶりとなるチャンピオンズリーグ(CL)優勝を果たした。同年のセリエA、コッパ・イタリアも制しており、イタリア史上初となる三冠王に。

ところが……。この三冠を果たしたCL優勝記者会見において、モウリーニョはインテル監督の辞任を発表。その後、移籍先である名門「レアル・マドリード」の幹部らが乗るクルマに乗って会場から去ろうとしていた。

しかし、マドリードへ向かうクルマは、突如として停まった。ドアを開け、車内から出てくるモウリーニョ。しばし歩くと、そこにはインテル選手が乗るバスがあり、バスの横には一人の男が。壁にもたれているのはインテルに所属していた悪童マテラッツィ。

マテラッツィはモウリーニョ監督との突然の別れを惜しみ、ひとりバスから下車して悲しみに暮れていたのである。

マテラッツィのそんな姿を車内から見て、モウリーニョ監督はクルマを停車させたのだった。グングンとマテラッツィに歩み寄るモウリーニョ監督。それに気づくマテラッツィ。そして……!

あとは動画を見ていただきたい。長ったらしい別れの言葉は不要である。一言二言交わし、熱く抱きあうだけで心は通じる。これが男と男の「別れ」である。なんという美しさだろうか。こんな男に、私(記者)もなりたい。

参照元:Youtube federico4
執筆:GO