「メールを制する者は色恋を制する」、これは男性にのみ当てはまります。というのも、女性という生き物はびっくりするくらいメールが好きです。いや、メールが好きと言ってしまうと語弊がありますね。正確には「メールで愛情を測る生き物」だと思ってください。

想いを寄せる男性へ送るメール文面を、何かの学会に提出する論文かというくらい練りに練って考えます。語尾・絵文字・顔文字、さらには送信する時間帯まで、よくもそれだけ情熱を傾けられるものだと感心させられるほど、熟慮を重ねます。

そして、お相手から来た返信に、これまた一喜一憂するものです。たかだか数行の文面に対して、「どのような真意が隠されているのかしらん?」と深読みしまくります。返信がなかなか届かない時などはもう大変! 「電波が悪いのではないか?」と、ケータイを置く位置を何度も微調節したり、新着受信ボタンを乱打して、ゼロ件表示が出てくるたびに落胆したり、無意味とわかっていてもいったん電源を切って、再度入れ直してみたり。

ここまで読んで、「大げさな!」と思った男性がほとんどでしょう。しかし大げさではなく、女性たちは本当に、穴があくほどケータイを睨みつけているんです。彼氏がいる女性でも、「彼氏がメールをくれない=愛情がない」と判断し、悲嘆に暮れる女性のなんと多いことでしょう。

これを利用しない手はないですね。本命としてでも即ハメ物件としてでも、狙っている女性に対しては、とにかくマメにメールをしましょう。といっても、ぶっちゃけ面倒くさいですよね。メールで愛情を測る女性、一方男性は、メールとはあくまでも連絡をとるための伝達ツールに過ぎません。デートの待ち合わせなどの件でメールを使うことがあっても、日常的に愛だの恋だの打つ行為は苦痛を伴うのです。

しかし苦痛といって投げ出していては、いつまで経っても女性は股を開きません。マメなメールの向こうには、極上の快楽があると己を奮い立たせ、歯を食いしばってメールをしましょう。なお、マメなメールというのは、決して「凝った内容にする」ということではありません。季節の挨拶や、締めの文言などはいっさい必要ないのでご安心を。それよりも女性たちは、「返信のスピード」をやたら重要視しています。股を開くまでのスピードがのんびりの割りには、メールには速さを求めるんですね。

一例を挙げてみましょう。女性から、「来週の日曜日に飲みに行こう」という内容のメールが来たとします。来週の日曜日の予定がわかるのが二日後という場合、ほとんどの男性は二日後予定が確定してからメールを返そうと考えますよね。ところが女性は、その二日間に、「なぜ返信が来ないのかしら?」や「もしかして失礼な文面だったのではないかしら?」と、例のごとく悶絶しまくります。だからとりあえず、「予定がわかるのが二日後だから、二日後に連絡する」という旨のメールを送ってあげてください。光の速さで。面倒かもしれませんが、マメに現状報告を入れることによって、女性からの評価がアップするのは間違いないでしょう。

たかがメール、されどメール。上手に活用して、色恋を活性化させましょう。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子