iPadに代表されるタブレットPC。スマートフォンより画面が大きく、パソコンより手軽に使えるのがいい。

電車や飛行機など長時間の移動のときは特に重宝する。機内モードでゆっくり読書、映画や音楽を鑑賞してもいいし、ゲームに興じるのもいい。まさに旅の友にぴったりだ。

だが、その反面こんな報告も。アメリカの航空会社によると最近飛行機内でのiPadの忘れ物が急増しているそうだ。しかも、持ち主の手に戻るケースは非常に少ないという。

それにしても、あんな大きいものをどうやって忘れるのだろう。iPadの拾得場所ナンバー1は座席の前のポケットだ。何かの拍子にひょいっとポケットに入れ、眠ったり雑誌を読んだりしているうちにiPadを入れたことさえ忘れてしまうそうだ。また、子どもに遊ばせているうちに、機内で紛失してしまうというケースも少なくない。

アメリカのデルタ航空によると、アトランタ空港では数十台の持ち主不明のiPadが保管されている。同航空会社が就航している世界中の空港でもひっきりなしにiPadが拾得されている。サウスウエスト航空でもiPadの忘れ物は少なくない。

ヴァージン・アメリカ航空にいたっては、わざわざ忘れ物のiPad用の充電設備を設置したくらいである。また、持ち主の現れなかったiPadは保管期間終了後、毎月1~2台のペースでチャリティー機構に寄付されるとのことである。

機内での拾得物は一定期間保管する航空会社がほとんどだ。「忘れた!」と思ったらすぐに連絡すれば良さそうなものだが、関係者によると落とし主からの連絡はまずないという。意外なことに飛行機の中に忘れたことに気がつかない人が大変多いそうだ。

また、連絡したとしても、ここからが大変だ。もし、カバーなど何か外見に特徴がない場合や、落とし主がロック解除のパスコードを航空会社に教えることを拒否するなどした場合は、本人のiPadと確認することができない。忘れ物iPadの中からたった1台をさがさなければならないのである。位置情報サービスをオンにしていても、同じ空間に保管された100台近いiPadから探し出すのは容易ではないと思われる。

iPadをはじめタブレットは本当に便利だ。だが、あまりにも身近になりすぎたため、何気なく扱ってしまいがちなのかもしれない。しかし中には個人情報がつまっている。航空会社が保管している分はまだいいが、もし誰かに拾われて悪用されたら……。忘れ物には十分注意したいものである。

参照元:中央社(中国語)

▼飛行機や電車の中でiPadを使ったら降りる前に確認を!